酒寄希望、ぼる塾で一番面白い人になるのは辞めた 悩み抜いて見つけた自分らしい芸人道とは?
育休中から、「私はいらないのでは?」と悩んではいたものの、それを現実として突きつけられた出来事でした。
メンバーを前に大号泣、3人の言葉にハッとさせられた
テレビに関しては私は未経験なので仕方ないと割り切れる部分もあったのですが、舞台は田辺さんと2人でコンビを組んでいた「猫塾」時代にも立ってきましたし、多少自分の中でも自信があったんですよね。
でも私が休んでいる間に、ぼる塾の3人も、ほかの芸人さんたちも力を付けていて、差が生まれてしまっている事実を突きつけられ、舞台終了後にはメンバーたちを前に大号泣。
「3人のほうが面白かった……私がいるとぼる塾のレベルを下げてしまう。私はみんなの足を引っ張ってしまう」
泣きじゃくりながらそう言う私に、あんりちゃんが掛けてくれた言葉にハッとさせられました。
「酒寄さん、何言ってるんですか。ぼる塾は今からがスタートですよ。できなくて当たり前じゃないですか。酒寄さんはこれから何にでもなれる、今一番可能性がある人なんですよ」って言ってくれたんです。
田辺さんもはるちゃんも、「酒寄さんがいてくれるだけでいい。酒寄さんが一緒に頑張ってくれることがうれしい。今までもずっと酒寄さんがとなりにいるつもりでやっていた」と言ってくれて。
3人の言葉を聞いて、何かが吹っ切れたんですよね。私は「一番面白い最終兵器」になろうとすることを辞めて、私らしいかたちでぼる塾に貢献しよう。
そして今からどんどん実力を付けて3人に恩返しをしていこう。そんな考え方に変わっていきました。
そこで私がやりたいなと思ったのが、3人をより面白く見せること。
3人はこんなに面白いのに、自分たちの面白さに気付いていないことが多いので、そこを拾い上げていきたいなと考えました。