みずほがワンバンク化、対峙する「旧3行」意識

みずほがワンバンク化、対峙する「旧3行」意識

みずほフィナンシャルグループは、傘下のみずほ銀行とみずほコーポレート銀行の合併に向けて、検討に入った。個人・中小企業向けのみずほ銀と、大企業向けのコーポ銀を一本化して、ワンバンク制移行を図る。

みずほは2011年3月、グループ力強化を目的に、傘下の証券2社と信託銀行を完全子会社化すると公表。ところがその直後、東日本大震災で日本全体が混乱に陥る中、みずほ銀がシステム障害を引き起こし、100万件以上もの振り込み遅延を招いた。

2行が発足したばかりの02年にも大規模システム障害が発生。その教訓が生かされておらず、これで金融庁による業務改善命令は免れない。再度の失態でガバナンスのあり方すら問われている。かねて業界ではワンバンク制への移行が取りざたされていたが、抜本的な改善策として銀行経営の一本化を図る。

2行体制の長所と短所

3メガバンクで、2行体制を敷くのはみずほだけ。顧客ごとのニーズに沿ったサービスを提供するというのが理由だが、今まではメリットを発揮していたとはいいがたい。

例えば貸出金利回りでも、中小企業比率が約7割のみずほ銀は1・47%(11年3月期、国内業務部門)で、コーポ銀との合算では1・32%。1行で大企業と中小企業融資を行う三菱東京UFJ銀行が1・47%、三井住友銀行が1・65%で、みずほはそれより低い。システム利用や資金調達は2行別々だったため、非効率性が温存されてきた。

最も弊害が顕著だったのが人事だ。統合した旧3行(日本興業銀行、第一勧業銀行、富士銀行)で、首脳人事はもとより、役員間のバランスも調整。アナリストからは「この10年間、旧3行の残像を引きずり、銀行全体の利益を考える行動が阻害されてきた」という指摘も伝わる。

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