いかがでしょうか。
抽象的に考えるのではなく、「東京ドーム何個分」のように具体的に考えることが理解の秘訣だという話でしたね。
東大生は、勉強する際のちょっとした工夫で、この思考法をしっかりと身につけています。
例えば、学校の教科書でもイラストや写真・身近な事例などを見て具体的なイメージを付けたり、漫画でも語られているとおり数学の問題でも具体的な数字から入れてみたり。
「バカな奴は単純なことを複雑に考える。普通の奴は複雑なことを複雑に考える。賢い奴は複雑なことを単純に考える」というのは京セラの創業者である実業家、故・稲盛和夫氏の言葉ですが、この言葉どおり、難しいことをシンプルに考えることが理解度を高めるポイントです。
理解度を高める3つのポイント
さて、具体的に、以下の3つのポイントを意識するといいでしょう。
・細かい要素に分解する
・身近なものとの共通点を探す
・結果に対する原因を考える
例えば、ドップラー効果という物理現象を勉強するとしましょう。教科書通りの説明だと
「波の発生源、または観測者の移動によって、
波の周波数が本来のものとは異なって観測される現象」
ですが、ちょっとわかりにくいですね。これを「救急車が通り過ぎる前と後で、サイレンの音が変化して聞こえるのと同じ現象」と置き換えたらどうでしょうか。一気にわかりやすくなりましたよね?
この例えから、説明の要素を分解して
・波→救急車のサイレン
・相対的な速度→通り過ぎる
・本来のものとは異なって観測される→音が変わる
と共通点や原因を考えて置き換えてみましょう。
こんなふうに、身の周りの物事を「別の言い方はないかな?」とか「ほかに似たような例はないかな?」という視点で眺めるようにするのが、シンプルに考えるためのカギです。
実際に頭のいい人はどんな事でも「抽象⇔具体」の思考を往復しているため、理解や発想のスピードが違います。
東大生の子たちと話していても「それってつまり、こういうことですね」とすぐに要点をとらえたり、反対にこちらが要点を話すと「それって例えばこういうことですね」と具体的なイメージをすぐにつかんだりします。
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