日本人と外国人「Z世代求職者」給料より大事なこと 学生680人の調査でわかった10年前との大きな変化
ここでも、同じような傾向が見られる。日本人学生も外国人学生も、”有害”な環境で働くこと、自分のスキルが十分でないかもしれないこと、モチベーションが低いこと、お金のためだけに働くことを最も心配している。この回答は海外の調査データとよく似ている。また、ここではワークライフバランスや職場環境の良し悪しが最も重要な役割を果たしている。
19歳のめいの就職でわかったこと
オーストリアのウィーンに住む19歳のめいがシェフになるための職を探していたとき、私はこのことを、身をもって体験した。彼女は大きなホテルでの修行を希望し、ウィーンのすべての高級ホテルに応募した。
オーストリアでは、特にホスピタリティ業界において、見習いシェフが圧倒的に不足しているのだ。1週間もしないうちに、姪はウィーンの5つ星ホテル(以前はANAジャパンに所属していた)と、オーストリアで最も有名なホテルの2つの面接に招待された。
面接に行く前から、姪は「一緒に働く人がいい人かどうか」を心配していたので、私は「職場の雰囲気を聞いておくといいよ」と言った。両方の面接を終えて、彼女が決断するのに要した時間はわずか数分だった。1つ目のホテルは、人々が彼女と楽しく話し、ホテルを案内し、彼女は最初の1分から歓迎されていると感じた。
一方、有名ホテルの面接は彼女にストレスを与えた。面接官は有名ホテルで働くことを非常に誇りに思っており、少し傲慢に見えたのだ。だが、待遇は1つ目のホテルの2倍で、全従業員に支給される約5万8000円相当の交通費チケットも提供してくれた。 姪はこの申し出に驚いたが、こう言った。「面接のときから居心地が悪かったら、ここで働いても居心地がいいとは思えない」。
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