スターキャンプで痛感「三菱らしさ」維持の難度 変わらぬ業界図式と電動化の中で何をすべきか

✎ 1〜 ✎ 9 ✎ 10 ✎ 11 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
筆者はスターキャンプで、アウトランダーPHEVと自前のカーサイドテントなどを使って一晩過ごした(筆者撮影)
筆者はスターキャンプで、アウトランダーPHEVと自前のカーサイドテントなどを使って一晩過ごした(筆者撮影)

ふもとっぱら(静岡県朝霧高原)で、三菱自動車工業(以下、三菱)が2023年9月9日~10日に開催したファンミーティング「スターキャンプ」に参加。「アウトランダーPHEV」を使い、富士山のふもとで一夜を過ごしてみた。

そこで感じたのは、メーカーとユーザーとのつながりの大切さ、そして大きな変動期を迎えた自動車産業界における中堅メーカーの生き残りをかけた厳しい現実だ。

東洋経済オンライン「自動車最前線」は、自動車にまつわるホットなニュースをタイムリーに配信! 記事一覧はこちら

スターキャンプは1991年に始まり1997年にいったん終了するも、三菱ユーザーや販売店からの要望で2007年に復活した人気イベント。

2017年からは、全国の三菱販売会社が主催する地域型スターキャンプも実施され、2023年は北海道、高知、兵庫、静岡、大分、広島、埼玉、長野、滋賀の合計9カ所で行われる、三菱ユーザーにとって楽しみなイベントだ。

この記事の画像を見る(10枚)

体験走行+人とのふれあい

中でも、三菱本社主催のスターキャンプは、プログラムが充実しているため人気が高い。今回、参加したのは約300組だが、三菱によると約2700組の応募があったという。

主なプログラムとしては、プロドライバーによる「デリカD:5」でのオフロード同乗走行、「アウトランダーPHEV」での電動車走行体験、そして人気軽自動車「デリカミニ」を使った林道走行体験などがあり、体験コンテンツが充実する。

ただし、スターキャンプの主役はクルマではなく、人。「人とのふれあい」が大きなテーマだ。

石窯でのピザづくり体験に参加するファミリーの人たち(筆者撮影)
石窯でのピザづくり体験に参加するファミリーの人たち(筆者撮影)

たとえば、小型の石窯でピザを作るといったアウトドアクッキングのワークショップ、またPHEVの電気で焼印ができるオリジナルレザーキーホルダーづくりのようなモノづくりワークショップなど、家族で一緒に学べる場がある。

そのほか、アクティビティとして、スポーツクライミング体験、バランス感覚が大事なスラックライン、丸太切り、トランポリン、そしてさまざまなグッズを用意する「あそびの広場」など、会場各所で子どもたちの笑顔があふれていた。

写真のカヌー体験など、さまざまなアウトドアアクティビティが体験できた(筆者撮影)
写真のカヌー体験など、さまざまなアウトドアアクティビティが体験できた(筆者撮影)

また、サンリオの仲間たちによるショーや、キャンプ大好き芸人、じゅんいちダビッドソンさんらによるラジオの生放送、アウトランダーPHEVの給電機能を使った大型スクリーンでの映画上映、シャボン玉を使ったナイトバブルショー、そして河口恭吾さんをゲストに迎えたキャンプファイア&スペシャルライブ……と、さまざまなコンテンツが実演されたメインステージも見ものであった。

次ページ意外にないメーカー社員の「顧客との接点」
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事