黒岩知事が「神奈川版ライドシェア」検討を表明 「タクシー不足」深刻化の解決策になるか

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(写真:FNNプライムオンライン)

坂本篤紀(日本城タクシー株式会社 代表取締役):これも前からある制度だけどね。今全国で交通不便地っていうのが4300カ所かな、そのうちのお出かけタクシーというもので、一応タクシー会社と自治体と組んで回るということをすることで、モードが鉄道からバスになり、だんだんタクシーになって、公共交通のカバー範囲が小さくなっている。それで交通不便地4300カ所を超える4700カ所をタクシーがカバーしている。だったら、これをやっぱり生かしていかないと。

だから、もちろん協業するのもいいし、もちろん大阪ではあのバスとも協業しているし、神奈川県では、バス、タクシー、鉄道のバランスが非常にいいから収入も高い。公共交通も赤字じゃないし、いいこともあるし。だから、わざわざそのニューヨーク型(のライドシェアを)をいっぺんに日本に入れる必要ないよね。

ライドシェアとタクシー業界…共存は?

橋下徹氏(番組コメンテーター、弁護士、元大阪府知事):OECD加盟国でね、坂本氏はもう今ウーバー型は禁止になっていると言うが、これはちょっと議論を整理しないといけない。松山氏が言ったように、アメリカ型の当初のウーバー型は徐々に変わってきているということ。

松山キャスター:完全に一般ドライバーで完全に自由というところがポイント。

橋下氏:だから、いろんな制限がかかってきているけれども、世界では基本的に、今のタクシー会社のみっていうような仕組みではない。欧米もどんどんどんどん形が変わってきているけど、いろんなやり方で切磋琢磨やりながら、どんどんどんどんサービスもブラッシュアップしている。この最初の一歩を踏み出さなかったら、日本社会は今までと基本的には変わらない。だから、黒岩知事が言うように、最初の一歩を踏み出しながら、ブラッシュアップしていけばいいと思うが、坂本氏に聞きたいのは、例えば、タクシードライバーの運転手は、交通事故の違反点数何点になるともうあのタクシードライバーになれないのか?

坂本氏:タクシードライバーになれないっていうか、まずは、免許制度がしっかりしている。日本の場合は。

橋下氏:何点以上になったらタクシードライバーの資格はなくなるのか?

坂本氏:(そもそも)6点でまず免許停止になる。            

橋下氏:タクシードライバーの方は職業をやっているので、1点の違反ですぐタクシードライバーがダメとは言えないと思う。だけども、日本には8000万人の免許保有者がいて、ゴールド免許ドライバーもたくさんいる。無事故・無違反の。そういう人を最大限活用するとか、(違反は)3点までにするとか、いろんなやり方があるから、まずは一歩踏み出して、ルールは後でいろいろ作っていけばいいと思う。

松山キャスター:日本の場合は、タクシー運転手になるには二種免許が必要になるわけで、一般の免許よりも、さらに講習とかやらなきゃいけないということだが、それぐらいのその資格っていうのは、やっぱりそのお客さんを乗せるのであれば必要だという考えは変わらないのか?

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