【野田佳彦・単独インタビュー(後編)】石破首相へのリスペクトと失望 国難突破へ「共闘」か「覚悟」か?

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野田佳彦 立憲民主党
(撮影:尾形文繁)
7月の参議院選挙を控え、各政党間での政策論争が活発化している。立憲民主党党首の野田佳彦氏に、単独インタビューを行った(後編)。
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石破政権をどう評価?

塩田:石破茂首相が登場して8カ月が過ぎました。就任直後の2024年10月の衆院選で少数与党政権となりましたが、2025年度予算も何とか成立にこぎつけました。石破首相の政権運営、政策への取り組みをどう受け止めていますか。

野田:年齢は同じですが、議員歴は石破さんが先輩です。政治改革の論客で、先頭を切って論陣を張っていた人です。いつも筋論を言う。国益を考え、将来を考えた、本当に素晴らしい政治家だというリスペクトの念と、ある種のあこがれを持って見てきた。そういう意味で、党首討論があるたびに、かみ合う議論ができるのでは、と思っていたのですが。

半年余が過ぎて、何がやりたいのか、よく見えてこない。「一内閣一仕事」と昔から言われてきましたが、その「一仕事」は何をしたいのか、よくわからない。例えば企業・団体献金の問題も含めて、いろいろな意味で、ちょっと残念ですね。

私が首相のとき、野党だった自民党の予算委員会筆頭理事が石破さんで、よく国会で質問した。細かいことを言わず、大局に立って、かみ合う議論ができた。今度、与党と野党の立場が逆になりましたが、同じようにかみ合う議論ができるだろうと思っていました。ですが、現時点で、できていない。国難ともいうべきトランプ関税政策にぶつかり、与党も野党もなく、かみ合う議論をやって国難を突破するための仕事をしたいと思いますね。

私もよくわかりませんが、もうちょっと持ち味を活かしてほしい。もう覚悟の問題だと思いますよ。これが自分の仕事だと思ったとき、本当にやらなければ、とわれわれに訴えてくれれば、それはそうだと思って協力します。

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