入出金だけじゃない、セブン銀行ATMの新たな活路 構想4年、個人情報変更手続きがATM上で可能に

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さらに期待できるのが手数料収入の拡大だ。取引件数に応じた手数料に加えて、システムの維持費として定額料金を合わせて徴収する。「SaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)に近いビジネスモデルになってくる」(松橋社長)。

同社は「ATMサービスプラットフォームビジネス」と位置づける新サービスによって、2025年度までに40億円の経常収益を稼ぎたい考えだ。

課題は待ち時間

ATMの多機能化を目指すうえで重要なのが、ATMの待ち時間だ。コンビニATMは「2人行列ができた時点で、お客さんが帰ってしまう」(松橋社長)ため、スピードが命。ATMでの入出金にかかる時間は3分程度で、新サービスも3分が目安となりそうだ。

谷まりあ セブン銀行 新型ATM
セブン銀行が導入を進める新型ATMとモデルの谷まりあさん(撮影:梅谷秀司)

新サービスの取引が想定以上に時間を要する場合には増設も検討するというが、セブン銀のATMは大半がコンビニ店舗内に設置されており、2台目を置く余地は限られている。セブン銀によるプラットフォーマー戦略の成否は、ATMが「認証・手続きの窓口」となりうるかの社会実験でもある。

一井 純 東洋経済 記者

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いちい じゅん / Jun Ichii

建設、不動産業の取材を経て現在は金融業界担当。銀行、信託、ファンド、金融行政などを取材。

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