医師が教える認知症、日常の兆候で早期発見のコツ 症候の出方はさまざま、細かな変化を見逃さない

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このような症状や兆候が出ていた場合は、認知症を疑う必要があります。その場合、なるべく早く病院で診察を受け、認知症かどうか、別の病気の可能性がないかを正しく診てもらうようにしましょう。

ただ、すぐに病院へ行くのがむずかしいという場合もあるでしょう。その際は、簡易的な検査で認知症の疑いを発見できることもあります。

代表的な検査は「長谷川式簡易知能評価スケール」

代表的な検査には「長谷川式簡易知能評価スケール」というものがあります。日本国内の多くの医療機関でも使用されている、信頼性の高い認知症の簡易検査です。

『認知症になる48の悪い習慣 ぼけずに楽しく長生きする方法』(ワニブックス)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

長谷川式簡易知能評価スケールは、精神科医の長谷川和夫先生によって開発されたもの。9つの設問に答えるという方法で、所用時間は10〜15分程度です。医師が効率的かつ公平に認知機能の低下を診断することを目的として1974年に開発され、1991年に一部改定を経て今に至るまで利用されています。

ただし、記憶に関係した評価項目を中心に構成されているため、初期段階では記憶障害が現れにくいレビー小体型認知症や、前頭側頭型認知症に対しては、あまり感度のよい検査でないと考えられるでしょう。なおMCI(軽度認知障害)の診断においても明確な基準がないとされています。

そして、このような検査はあくまでも簡易的な検査なので、これだけでは認知症の診断はできないということに注意してください。また、認知症でなくても、当日の体調や精神状態によって、点数が高く出たり低く出たりする可能性もあります。

そのため、簡易検査で問題がないという結果が出たとしても、本人やその家族、友人などの身近な人が気になるところがあれば、病院で診察を受けることが大切です。

岩瀬 利郎 精神科医、博士(医学)

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いわせ としお / Toshio Iwase

東京国際大学医療健康学部准教授/日本医療科学大学兼任教授。埼玉石心会病院精神科部長、武蔵の森病院院長、東京国際大学人間社会学部専任教授、同大学教育研究推進機構専任教授を経て現職。精神科専門医、睡眠専門医、臨床心理士・公認心理師。著書に「心理教科書 公認心理師 要点ブック+一問一答 第2版」、「心理教科書 公認心理師 完全合格テキスト 第2版」(ともに共著、翔泳社)など。メディア出演に、テレビ東京「主治医が見つかる診療所〜寝起きの悪い人と寝起きのいい人の体は何が違うの〜」、 NHK BS プレミアム「偉人たちの健康診断〜徳川家康 老眼知らずの秘密〜」など。

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