転職で「会社の"リアルな実態"」を探る2つの方法 キャリアの第一歩を考える時に知っておきたいこと

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そこでここでは、比較的簡単に実践しやすい方法を2つ紹介したいと思います。

◎企業理解には「生の声」

特定の企業について理解を深めていきたい場合は、口コミサイトから情報を得るというのが比較的やりやすい方法です。中には利用料がかかる口コミサイトもありますが、今後の人生やキャリアに対する影響を考えたら安い投資ではないでしょうか。

企業口コミサイトはいくつかありますが、私も転職活動の際には情報源としてお世話になりました。

実際に検索してみると、多くの企業について、従業員・元従業員からのリアルな口コミを読むことができます。一定の従業員規模の会社であれば少なくとも数件、企業によっては数百件の口コミが掲載されています。

ネガディブ寄りの情報が多く含まれる理由

なお、これら口コミサイトを閲覧するときには「ネガティブ寄りの情報が実態より多く含まれている可能性がある」という点に注意してください。なぜなら、以下のような背景があるからです。

● これらのサイトを利用する理由としては「転職活動における情報収集」が多いと予想できる。そのため、利用者はこれまでの在籍企業は辞めるつもりであり、辞めるなりのネガティブな感情を抱いている可能性がある。

● 利用者は、これまで在籍した企業についての口コミを書くことで、転職を検討している企業の口コミを無料で閲覧できるようにしているサイトが多い。

口コミ系サービスは情報源として有用なものではありますが、利用時にはくれぐれも上記のような背景を踏まえながら読んでいくことをおすすめします。

◎職種理解には「Job Description」

転職を考えている人は、基本的にある程度職種を理解した上で希望の転職先を探しているでしょうが、日本の新卒採用の場では職務経験がない学生が大半を占めるので、いきなり仕事の具体的な話をしても理解できません。そのため、学生向けの説明会やセミナーで説明される職種や業務内容の説明は、抽象度が高いものになります。

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しかし、もう少し具体的な業務内容まで知っておかないと理解不足に陥りやすく、ミスマッチにもつながりかねません。

そこで、気になっている企業と職種が具体的にある場合は、その企業サイトにある中途採用のページにて、その職種やポジションのJob Description=JDについて確認してみることをおすすめします。

JDとは(厳密に説明するとそうではないのですが)いわば求人票のようなもので、その職種やポジションの人が入社後に期待されている実務の内容について記載されています。

JDが公開されるのは、その時点で中途採用をしているポジションのみなので、すべての職種やポジションについて情報を得ることはできませんが、それでも先ほどお伝えした口コミサイトとあわせて見てみると、その職種の実情ややりがい、不満を抱きやすいポイントなどを総合的に理解しやすくなります。

青田 努 Cast a spell代表

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あおた・つとむ / Tutomu Aota

1999年 筑波大学卒業。2014年 早稲田大学大学院 商学研究科修了。2003年 GCDF合格。リクルートおよびリクルートメディアコミュニケーションズに10年在籍し「リクナビ」の学生向けプロモーション、求人広告の制作ディレクター、自社採用を担当。その後、ドリコム、アマゾンジャパン、プライスウォーターハウスクーパースなどで人事マネージャーを経て、2015年より『日本の人事部』にて、人事・人材業界向け交流会・勉強会組織、HR Techメディアを立ち上げる。2017年LINE入社。人材支援室副室長を務め、マネジメント層の成長支援プロジェクトのリード、採用・タレントマネジメントなど多様なプロジェクトを推進。2021年Cast a spellを設立。

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