スマホ1つでつながる時代、地方大逆転のチャンス 日本が「便利すぎるコンビニ」を乗り越える方法

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最先端のテックビジネスとその未来について、中国テックビジネスの専門家成嶋祐介氏(写真左)とIT批評家の尾原和啓氏(写真右)が全3回にわたって語り合う対談第3回目(成嶋氏写真:本人提供、尾原氏写真:干川修撮影)
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中国をはじめとする世界では、日本人の多くが知らない最先端の技術やビジネスが日々生まれている――『GAFAも学ぶ!最先端のテック企業はいま何をしているのか』には、著者の成嶋祐介氏が実際に世界で見聞してきた、知られざる最先端テック企業の事例が、10のキーワードとともに紹介されています。
同書に「衝撃を受けた」と語るのが、『アフターデジタル オフラインのない時代に生き残る』(日経BP)などの書籍で知られるIT批評家の尾原和啓氏。その尾原氏と成嶋氏による「世界のテック企業は社会をどう変えるのか?」をテーマとした対談が実現しました。その内容を、3回にわたってお届けします。3回目の今回は、中国で進む「リアルのAPI化」と、中国テック企業の事例が日本の地方都市に与えるヒントについて語ります。

スマホ1つで「DX」は完了する

成嶋:前回ご紹介したARグラスのように、「スマホ×IoT×AI」のテクノロジーが発展し、ユーザーにとってのコンシェルジュのような機能が進化すると、そこにEC機能がリンクし、だんだんと「コンビニ化」していきます。さらに宅配サービスとも連動することで、「ほしい!」と思ったものが気づいたら玄関の前にある、といった人のマインドとサービスがシームレス、タイムレスにつながる未来が見えてきます。

『GAFAも学ぶ!最先端のテック企業はいま何をしているのか』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

尾原:そのようなBtoC領域での進化は、BtoB領域にも波及していきますよね。『GAFAも学ぶ!最先端のテック企業はいま何をしているのか』で紹介されていた「サイケイ(再恵)」は、そのことを示唆している事例ですよね。

成嶋:はい。サイケイのプラットフォームにはさまざまなアプリがAPI連携されており、おじさんがワンオペで切り盛りするような「街の飲食店」でも財務や勤怠管理などの機能を簡単に導入し、DX化できます。

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