ドラッグストアは、なぜ食品だらけなのか 「街の薬屋さん」が仕掛けるあの手この手

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販売額をカテゴリ別に見てみると、最も売り上げ構成比が高いのは食品です。2014年度のドラッグストアの食品の販売額は1兆1950億円で、全体の約25%を占めます。ちなみにメインとなる調剤医薬品は3214億円、一般用医薬品(OTC)は7162億円となっています。

スーパー代わりに利用する客も

ドラッグストアでの食品の取り扱い数は、年々拡大傾向にあり、どの企業でも大きな位置を占めるようになっています。都心の小型店舗でも、休憩時にペットボトルの飲料やカップスープ、お菓子などを購入しているビジネスパーソンを見掛けますが、郊外の店舗であれば売り場もゆったり取れるので、売り場の3分の1から半分はお菓子やカップ麺、加工食品などを中心とした食品売り場という店も少なくありません。スーパーやコンビニのように、プライベートブランド(PB)商品を持つ企業も多数あります。

ディスカウント系の店舗にその傾向は強く、九州を拠点とするコスモス薬品のように売り上げ構成比の約半分が食品といった企業も。こういった店舗ではスーパーなどの代わりに利用している客も大変多くなっています。

九州を拠点として、小商圏をターゲットとしたメガドラッグストアを多店舗展開するコスモス薬品

ドラッグストアが食品を多く扱う背景には、コンビニや食品スーパーなど他業態との顧客獲得競争が挙げられます。食品スーパーやコンビニの場合は商品構成上、食品が中心ですから、基本的に週に数回、多ければ毎日といったように来店頻度は高くなります。

一方、ドラッグストアのメイン商材である医薬品や化粧品、日用雑貨はそれほど頻繁に購入することはなく、したがって来店頻度はスーパーやコンビニに比べて低くなります。前述したように、ドラッグストアは全国にセブン-イレブンと同等の店舗数がありますから、当然のように店舗の周りには同業態、他業態を含め競合が多数あります。

そこで、ドラッグストアが購入頻度の高い食品を扱うことでスーパーやコンビニのように気軽に立ち寄ってもらい、来店頻度を上げて売り上げに結び付けようというのが各社の狙いなのです。

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