「勉強って何の役に立つ?」へのスッキリする回答 この夏わが子に伝えたい「勉強」というものの正体
「勉強」は、自分の知識や世界を広げてくれる手段でもあります。新しく手に入れた知識を駆使し、それによって、できることや選択肢を増やしていく。それは必ず、自分の人生に彩を与えてくれます。
子どもがこれから学んでいくことは、どんな学びであっても無駄なことは一つもありません。たとえその知識が直接的に役に立たなかったとしても、理解しようとした姿勢や自ら考えて行動した経験は、必ず何かの形で生かされるはずです。
今後、わが子に「やりたいこと」ができたとき、勉強こそがその道に進むための足掛かりになるかもしれません。何か新しいことにチャレンジするときに、それまで積み重ねてきた学びが支えとなるでしょう。ピンチに陥った際も、たくさん知識があればそれを元にして苦境を切り抜けられるかもしれません。
つまり、意味のない勉強なんて一つもないのです。すぐに使える知識ではなくても、勉強に向き合って得たことや実体験は、いずれ何らかの形で実を結ぶはずです。
重要なのは「いい学校」に行くことではない
「勉強するのはいい学校に入るためだけではない」と前述しましたが、もちろん、努力して志望校に合格するのは素晴らしいことです。ただ、「受験に合格するのが勉強のゴールではない」ということは、社会に出た大人として、十分ご存じのはずです。
たしかに、偏差値の高い学校に行けばレベルの高い授業が受けられるかもしれません。優秀な生徒が多いので、知的な刺激もたくさんあるでしょう。
でも、世間が考える「いい学校」がわが子にとっての「いい学校」とは限りません。重要なのは「どこで学ぶか」ではなく、「何を学んで、その学びをどう将来に生かすか」なのです。
今の日本の社会では、学歴が高ければ就職時の選択肢は広がりますし、大学を出なければつけない職業もあります。たくさん勉強すれば子どもの未来の選択肢が広がるというのは確かで、次の図が示すように「学歴が高い人ほど賃金の高い職業につきやすい」のは事実でしょう。

でも、世の中には高卒や専門学校卒、短大卒、大卒、大学院卒などさまざまな学歴の人がいて、学歴とは関係なく、自分のやりたい仕事を日々こなして幸せな生活を送っている人もいます。子どもには、「学歴は大事だけれど、学歴だけがすべてではない」ということを、日頃からそれとなく伝えていかなければなりません。
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