できる管理職に「メール高速返信」が必須な理由 チームのスピード感を高める「仕事の習慣」
イノベーションを起こし続ける企業として有名な、米グーグルの元CEOエリック・シュミット氏らも著書の中で同様のことを言っています。
「私たちが知っている中でもとびきり優秀で、しかもとびきり忙しい人は、たいていメールへの反応が速い。私たちなどごく一部の相手に限らず、誰に対してもそうなのだ。メールに素早く返信すると、コミュニケーションの好循環が生まれる」(『How Google Works ─私たちの働き方とマネジメント』日本経済新聞出版社)
高速返信は優れた意思決定力の表れ
高速返信族の本質的な強さは意思決定力の高さです。部下の提案に対する判断から日程調整やミーティングへの出欠まで、ことの大小にかかわらず、返信するためには何かを決めなければなりません。ビシバシ返信するということは、ビシバシ決めているということです。
一事が万事で、彼らはあらゆる場面で意思決定の速さが抜きんでています。その結果、仕事のスピードが速まり、時間当たりのアウトプットも高くなります。
逆に、返信を保留してしまう人は、どう返信すべきかをすぐに決めることができない人です。仕事のスピードも残念ながらイマイチです。
そのことを知っている高速返信族は、口に出してこそ言いませんが、メールの返信スピードで相手の力量を測っています。
このように、迅速な意思決定がメールの返信スピードを高めているのであれば、逆に、メールへの返信スピードを高める努力を続けていけば、それがトレーニングとなって、次第に意思決定のスピードも速くなっていきます。
とくに、管理職になりたての人の場合、決めることに慣れていないこともあり、どうしても慎重になってしまいます。そのようなときこそ、開いたメールにその場で返信する習慣を意識すれば、決めることへの不安がなくなり、必要があれば訂正すればいいという覚悟もできてきます。
ニワトリが先かタマゴが先かなんて考えている暇があったら、1秒でも早くビシバシとメールを返信してしまいましょう。
メールのチェックに気をとられすぎると、本来の自分の仕事のペースを乱してしまうという指摘もあります。もし、自己完結度合いの高い仕事をしている人であれば、自分のペースでやればいいでしょう。周りに大きな影響を与えることがないからです。
しかし、管理職という立場の人が優先させるべきは自分の仕事のペースではなく、部下の仕事のペースを落とさないことです。何より、管理職にとっての「本来の自分の仕事」には、部下とのコミュニケーションも含まれていることを忘れてはなりません。
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