東大卒が断言「効率よく勉強する人」共通の勉強法 「忘れにくい」「課題がわかる」を一気に解決

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いかがでしょうか。

「人に教えることを前提に勉強すると、絶対に忘れないという動機付けができる」いうことでした。

この緊張感が実は非常に重要なのです。「理解できるようになる」がゴールではなく、「人に教えられるようになる」がゴールなので、より高度な緊張が生まれるのです。

例えばみなさんは今まで、学校の授業を聞いているときでも、読書をしているときでも、ついボーッとして、終わった後に何も頭に残っていなかった、という経験はありませんか? 私は何度もありますが、気持ちが入っていないとそうなってしまいますよね。

しかし、もし事前に「後でみんなの前で授業の内容をまとめて発表してもらうぞ」と言われていたらどうでしょうか? 興味のあるなしにかかわらず、一言一句もらさず聞こうとして、グッと授業に身が入ると思いませんか?

これと同じで、人に教えようと思ったらまず自分がきちんと理解していないといけないので、格段に勉強への意識と集中力が高まるのです。インプットの質が上がるわけですね。

説明できないのは、理解できていない証拠

もう1つ、教えることで自分の理解度が測れるということも重要なポイントです。きちんと説明できるなら正しく理解できているといえますし、ダメならまだわかっていない証拠です。

実際にやってみるとわかりますが、人に教えるって意外と難しいんですよね。自分ではわかっているつもりでも、実際はあいまいな説明しかできなかったり、記憶が抜けていて「あれ、何だったっけ?」なんてことがあったりします。

つまり、きちんと教えられないところが自分にとっての弱点であり、復習すべきポイントということになります。人に教えてみるとこれが明確にわかるので、わかったつもりで終わるのを防げるわけですね。

「でも、教えるといっても身近にいい相手がいないんだよな……」という場合は、代わりになるやり方がいろいろあります。

例えば、SNSを利用して勉強した内容を発信したり、スマホを使って勉強した内容を解説する動画を撮るなどです。あるいはノートやPCのスライドに、自分が勉強したことを書き出してまとめてみる、というのもいいでしょう。

この勉強法が実践できれば、勉強の効率が劇的に上がるはずです。なかなか勉強の成果を感じられないという方は、ぜひ試してみてください。

青戸 一之 東大卒講師・ドラゴン桜noteマガジン編集長

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あおと かずゆき

1983年生まれ、鳥取県出身。地元の進学校の高校を卒業後、フリーター生活を経て25歳で塾講師に転身。26歳から塾の教室長としてマネジメント業を行う傍ら、学習指導にも並行して携わる。29歳の時に入塾してきた東大志望の子を不合格にしてしまったことで、自身の学力不足と、大学受験の経験が欠如していることによる影響を痛感し、30歳で東大受験決意。塾講師の仕事をしながら1日3時間の勉強により33歳で合格。在学中も学習指導の仕事に携わり、現在は卒業してキャリア15年目のプロ家庭教師・塾講師を行う傍ら、ドラゴン桜noteマガジンの編集長を務める。

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