米国の学者8人、「私なら70年談話をこう語る」 アジアの平和のために何を語るべきか

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我々は、スタンフォード大学の日本研究者であるが、安倍首相の戦後70年記念談話について、スタンフォードの同僚がどのように考えているのか、知りたいと思った。

もし自分が首相だったらどのような談話を発表するか

そこで、我々の所属するショーレンスタイン・アジア太平洋研究センター(APARC)、そしてその母体でアジアや安全保障問題に限らず国際問題のさまざまな分野の専門家を擁するフリーマン・スポグリ国際研究所(FSI)、そしてそれ以外のスタンフォードの同僚に次のように聞いてみた。

もし自分が日本の首相だったら70周年の談話としてどのようなものを発表するのか? 実際にその談話を作成してみてくれないか? 3月9日に要請の手紙を配布して4月10日までに原稿を提出するようにお願いした。

厳しい締め切りに加えて、3つの制約条件を課した。まず、談話は、日本が東アジアおよび世界においてより強いリーダーシップを発揮することへの支持固めにならなければならない。これは安倍首相自身にとっても最も重要な目的のひとつだと考えられるからだ。さらに、あの戦争の意味について言及すること。終戦70周年を記念するものだからである。

最後に、談話は700語を超えてはいけない。村山談話の英語版は658語、小泉談話の英語版は591語であり、700語までという制限は過去の談話と同じような長さのものにしたいという配慮からであった。(日本語で作成する場合には1300字まで、との条件を課したが、日本語で書いた人はいなかった)。参考資料として、村山談話と小泉談話の原文(英語版と日本語版)も、要請書に添付した。

外部の者が日本の首相の声明を書くというのは、無論いささか挑発的であり、また、単なる助言ならともかく、談話全文を発表するなどとんでもないと考えた同僚も多かったようである。しかし、我々は談話の全文を実際に自分で書いてみることがたいへん重要なことだと考えた。最終的に(我々2人を含む)8人の同僚がこの挑戦を引き受け、自分が安倍首相だったら発表するであろう談話を書き上げた。本書はそれらをまとめたものである。村山談話・小泉談話も参考のために掲載している。本書は英語と日本語の両方で出版される。日本語への翻訳は、gengo.comにお願いした後で、最終的に我々の1人(星)が手を加えてさらに読みやすいようにした。

これらの8つの談話には、いくつか共通点がある。どの談話も、日本が世界の平和と繁栄にどのように貢献していけるか、ということを論じているが、これは、制約条件のひとつ目、すなわち談話は、日本が世界においてより強力なリーダーシップを発揮することへの支持固めのためにならなければならないという条件を反映してのことだろう。また、8つの談話すべてが、戦前・戦中の日本の行為に対する反省を表明し、日本がこれからリーダーシップを発揮するには、歴史的事実を直視することが必要だという立場をとっている。反省と謝罪をどう表明するか、また日本が将来どのようなリーダーシップを発揮するかということについては、談話によってさまざまな視点を提供している。

これらの談話を発表する意図は、安倍談話の内容に影響を与えることではない。もちろん、我々には意図したところで影響を与えられるものでもない。我々が目指したのは、残虐非道な戦争に対する日本の責任の取り方に関する、また世界的な平和と繁栄を築くための日本の役割に関する合理的・客観的な考え方についての多様性を理解することである。ひとつ確実にわかったのは、限られた言葉でいろいろな問題を解決しようとするこの作業が、思ったよりもはるかに困難なものだということである。こうした努力を理解してもらい、これらの談話になにか役に立つことや新しい見解などを見出してもらえるなら、このプロジェクトは成功したと言えるだろう。

この本の作成にはFSIの同僚にさまざまな形でお世話になった。実際に談話を書いてくれた人はもちろん、有益なフィードバックをくれた人達にも感謝したい。これは素晴らしい考えだ、と言った人もいたし、向こう見ずなとんでもない計画だと言った人もいた。しかし、ユニークなアプローチだという点では皆同意してくれた。そうしたすべての人々に感謝したい。最後に、このプロジェクトを本の形にまとめてくれた小谷芽以子さんとジョージ・クロンパキー氏に感謝する。特に、小谷さんは、すべての連絡を一手に引き受け、原稿を集め(このイントロダクションも含めて)、gengo.comに翻訳にまわし、プロジェクトのあらゆる段階で我々を助けてくれた。感謝しても感謝しきれない。

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