安倍演説は中国に「和解への期待」を与えた 国営通信社の反応を真に受けてはいけない
戦後70年となる今年、日本は中国を除くアジア諸国と「共生」を目指し、米国では「和解」を求め、さらに米国との同盟関係を深めることによって中国を牽制していこうとしている。その安倍晋三内閣の明確な姿勢に対し、中国はこれまでのような「日本と首脳会談をしない」というやり方を変え、粘り強い交渉を目指すようになっている。
4月22日、バンドン会議において安倍首相は戦争に対する反省とも思われるようなスピーチをしたが、「お詫び」はしなかった。4月29日に米上下両院でスピーチした際は、そもそも戦争について謝罪する場ではなかったこともあり、ここで示したのは米国との「和解」と同盟深化であった。
中国の対外関係はおおむね良好
現在、中国は対外的に大きな問題を抱えているわけではない。米国との関係は軍事対立の側面は薄く、経済面でのつながりがますます強くなっている。中国とEU、中国とASEANとの関係も大きな困難に直面しているわけではなく、中国は外交についてそれなりの自信を持っている。
課題があるのは日本との関係だ。両国間には、領土問題、歴史問題が横たわっている。しかし、そこにこだわるのではなく、新しい局面を作ることで友好関係を築こうと模索を始めている。
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