最新版「業界地図」で読み解く花形&苦境業界 業界の盛衰の背後には5つの時代トレンドがある

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花形業界&苦境業界マップ
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業界の市場規模を横軸に、利益率を縦軸に取った「花形業界vs.苦境業界マップ」。市場規模が大きくて利益率が高い右上エリアを「花形業界」、いずれも低い左下エリアを「苦境業界」とした

その他、KDDI(利益率18.9%)、ソフトバンク(同17.9%)など携帯電話事業者も高い利益率を計上。市場規模は小さいが、半導体製造装置やコンサルティング業界にも、高い収益性を誇る企業がそろっている。

一方、「苦境業界」に位置したのはカフェ(利益率1.8%)、食肉(同1.9%)など。カフェ業界はコロナ禍で市場規模が急減し、2023年3月期時点では回復が半ば。食肉業界も、飼料価格や光熱費の高騰などが利益を圧迫した。

では、こうした業界の盛衰の背後には何があるのか。上のマップから読み解けるのは、5つの時代のトレンドである。

1つ目のトレンドが「経営改革」だ。デジタル化、脱炭素、人手不足など事業環境が大きく変化する中、多くの企業が経営改革を迫られている。

そのニーズに応え、助言役を担うコンサルティング業界の利益率は高水準。同じく経営改革の手段であるM&Aの助言・仲介企業も高い利益率を誇る。

国内勢が優位な半導体製造装置

2つ目が「グローバル競争」だ。市場が拡大する海外を主戦場とし、日系企業が高い競争力を有している業界の中には、一般的な知名度は低くても、高い収益性を誇る企業が少なくない。半導体製造装置を筆頭に、半導体や半導体材料、電子部品などといった業界が該当する。

3つ目が「DX(デジタルトランスフォーメーション)」。国内企業の旺盛なDX需要を追い風に、クラウドやシステム開発、ソフトウェアの企業は収益を伸ばしている。

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