最新版「業界地図」で読み解く花形&苦境業界 業界の盛衰の背後には5つの時代トレンドがある
現代の「花形業界」はどこか? 突然そう聞かれて、読者は答えられるだろうか。コロナ禍の襲来、生成AIなど新たな技術の台頭……。めまぐるしく変わる環境下で、業界の盛衰も刻々と変化している。
8月23日に発売された『会社四季報 業界地図2024年版』では、全192の業界・テーマを掲載。それぞれの業界の企業の勢力図を「業界地図」で詳しく図解した一方、巻頭特集の一つに「花形業界vs.苦境業界マップ」を掲載した。
最高益が相次ぐ不動産業界
「花形業界vs.苦境業界マップ」では業界の市場規模を横軸に、利益率(売上高営業利益率)を縦軸に取り、各業界をマッピングした。
市場規模が大きくて利益率が高い右上のエリアを「花形業界」とし、いずれも低い左下エリアを「苦境業界」とすると、現代の業界の盛衰が浮かび上がった(次ページ参照)。
「花形業界」の代表格は不動産や携帯電話事業者だ。『業界地図』の集計では、不動産業界の直近の市場規模は48.5兆円(財務省「法人企業統計調査」)、売上高営業利益率は15.0%となった(業界所属の上場企業の営業利益合計を売上高合計で割って算出。2023年3月期までの直近の決算期の値で集計)。
不動産業界は超低金利を追い風に、再開発や投資家の需要が旺盛で、好業績を謳歌。住友不動産の売上高営業利益率は25.6%、三菱地所も同利益率が21.5%に上り、いずれも最高純益を更新した。
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