結果を残す人残せない人の勉強法「超根本的」な差 できる人は「自分に合った努力」をしている

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いわれてみれば当然の話で、いま「嫌い×苦手」な物事なのだとすれば、それは「習慣化ができていないから、嫌いで不得意」なのだと考えることができるはずだ。

そこで逆の観点に立ち、「『何度も繰り返しているため、ほとんど無意識にそういう行動をとることができること』はなにか?」という点について、改めて考えてみるべきかもしれない。

たとえばお風呂場に行って「さあ、まずは何をしようか?」といちいち考えて身体を洗っている人はいないですよね。
おけでお湯をすくったりシャンプーやコンディショナーを使ったり、身体を洗うのにはたくさんのプロセスがあります。でも、普通はそれらをほとんど意識することなく、自然に身体を洗うことができていると思います。
なぜそれができるかというと、何度もそういう行動をして身体に染みついていて、ルーティン化しているからです。(68ページより)

もちろん「嫌い×苦手」なことは、やり始めるのもやり続けるのも大変だ。とはいえ、それでもやらなければならないことはいくらでもあるだろう。だとすれば、歯を磨くように、あるいは風呂で身体を洗うように「なにも考えずにやれるようにする」、すなわち習慣化することがなにより大切だということだ。

「ルーティンの空白地帯」に習慣を埋め込む

とはいえ、習慣化することがそれほど簡単なことではないのもまた事実だ。だとすれば、具体的にどうすれば「嫌い×苦手」なことを「歯を磨くように」「風呂に入るように」習慣化できるのだろうか?

そのための手段として著者は、“「場所」で習慣をつくる”ことをすすめている。

たとえば、学校や職場は勉強したり仕事したりする場所というイメージがあり、実際に自分以外の人間も勉強や仕事をしています。
こういうところでは、あなたももう無意識的に勉強も仕事もできるはずです。そこで勉強したり仕事をしたりするのは、「習慣化」されているわけです。(69ページより)

一方、家での勉強や仕事は往々にしてルーティン化されていないものである。仕事を持ち帰る方も少なくないとはいえ、基本的に家には「休む場所」というイメージが強く、そのイメージが自分のなかで固定されている場合が圧倒的に多いからだ。

家では「仕事をする」「勉強をする」ルーティンができていないわけで、そう考えると、持ち帰った仕事がはかどらないことにも納得できるのではないだろうか?

ちなみに家での勉強に苦労しているのは、著者の周辺にいる東大生も同じであるらしい。だとすれば、彼らがどうやって勉強の習慣を身につけたのかを知りたいところだ。

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