メディアがくどいほど"猛暑"を報じる納得の理由 なぜ私たちは猛暑情報に毎日食いついてしまうのか

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

まずはその日の気温チェックをしてもらい、次に通勤・通学、外での仕事、運動、就寝時などにおける注意ポイントやリスクの避け方を提供。さらに猛暑が深刻さを増したことで、「こまめに水分補給をしてください」「日中は不要な外出を避けてください」「夜間もできるだけクーラーを使って熱中症を防いでください」などの具体的な言葉で呼びかけるケースが増えています。

「熱中症」関連のトピックスが続出

今年はたとえば熱中症関連だけでも、「プールで熱中症?」「時間差で翌日に熱中症も」「携帯扇風機が原因で熱中症に」「熱中症で白内障リスク約4倍」「東京23区 熱中症疑いで1カ月余りで73人死亡」などと報じられるなど、さまざまな情報が次から次へと出てきているのも特徴的です。「さまざまな角度から猛暑の危険性を伝えることで注意喚起していこう」という制作意図がうかがえます。

ただ、基本的に情報番組は、報道番組のようにストレートニュースとして単純に事実を報じるだけでは見てもらえません。たとえば東京をピックアップして、「速報 ○日連続猛暑日に」「○月○日から降雨なし」「熱中症の疑いで○人搬送」「熱中症の緊急搬送が去年の○倍に」などの数字をトピックス化して専門家に深掘りしてもらうなどの一歩踏み込んだ構成が求められます。

あるいは、最高気温ランキングの常連として知られる埼玉県熊谷市、群馬県伊勢崎市、山梨県甲府市などにレポーターを派遣しての生中継はおなじみの方法。さらに多くの人々でにぎわう観光地やイベントも同様で、温度、日差しの強さ、汗の出方、外にいる人々の様子などを紹介していきます。

それらの映像は「熱中症注意!」などの呼びかけやテロップなどはあっても、さほど深刻なムードはなく、むしろ名物レポーターを立てるなどの猛暑をエンタメ化したような演出が少なくありません。

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事