アル/ヴェル「買う前に知りたい」10の注意点 あえて伝えるネガティブポイントとベストバイ

拡大
縮小

3列目に人を乗せるときは、前後スライド機能を使って、2/3列目の膝先空間をそれぞれ握りコブシ2つ分に調節するといいだろう。3列目の後ろ側に相応の空間ができて安心感が高まり、同時に荷物を載せるスペースもできる。

ただし、この状態だと、2列目の足元空間が狭く感じるかもしれない。2列目に座った乗員の足が、1列目シートの下に収まりにくいためだ。1列目の下に駆動用電池が設置されない非ハイブリッドの2.5リッター車や2.4リッターターボ車では、下側の空間をもう少し広げてほしい(小さな収納が装着されている)。

注意点7:モデルによる特徴が複雑

これは注意点というより特徴だが、アルファードとヴェルファイアでパワートレーンや走りが一部、異なる点も知っておきたい。

これまでアルファードとヴェルファイアは、主にフロントのデザインのみが異なるだけであった。それが新型では、車両の内容に個性を持たせているのだ。

左がアルファード、右がヴェルファイアでフロントのデザインが異なる(写真:トヨタ自動車)
左がアルファード、右がヴェルファイアでフロントのデザインが異なる(写真:トヨタ自動車)

アルファードの場合、「Z」グレードでは2.5Lガソリン車とハイブリッドが選べるが、「エグゼクティブラウンジ」はハイブリッド専用になった。ヴェルファイアは、「Zプレミア」に2.4Lターボとハイブリッドを搭載して、エグゼクティブラウンジはハイブリッド専用になる。

ヴェルファイアはスポーティ指向として、ステアリングの支持剛性などを向上させる「フロントパフォーマンスブレース」、減衰力を高めた「周波数感応型ショックアブソーバー」、19インチタイヤを全グレードに装着。走行安定性とステアリング操作に対する正確性を熟成させた。その代わり、アルファードに比べると乗り心地が硬い。

赤で示されたパーツがフロントパフォーマンスブレース(写真:トヨタ自動車)
赤で示されたパーツがフロントパフォーマンスブレース(写真:トヨタ自動車)

またヴェルファイアでは、アルファードではオプション設定となる左右独立ムーンルーフやカラーヘッドアップディスプレイなどを全グレードに標準装着して、シート生地もプレミアムナッパ本革になる。

従って、ハイブリッド同士で価格を比べると、ヴェルファイア ZプレミアはアルファードZに比べて70万円ほど高い。そうなると、ヴェルファイアのスポーティなフロントマスクや運転感覚はほしいが、ムーンルーフや本革シートは不要と考えるユーザーは選びにくくなる。

次ページ80万円高となるハイブリッドの考え方
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT