アル/ヴェル「買う前に知りたい」10の注意点 あえて伝えるネガティブポイントとベストバイ

拡大
縮小

フロアと天井の高いボディは、新型でも次のような欠点や注意点を生み出している。

注意点2:フロアが高いために乗り降りしにくい

新型アルファード/ヴェルファイアは、前述の通りフロアが高くフロア高(路面から室内床までの高さ)は、400mmを大幅に超えるため、ノア/ヴォクシーと異なり、ドアを開けるとステップ(小さな階段)が設けられている。

それでも乗降性に不満がある人のために、スライドドアの開閉に連動してせり出すユニバーサルステップも6万6000円でオプション設定した。

ステップのあるフロアと、せり出すユニバーサルステップ(写真:トヨタ自動車)
ステップのあるフロアと、せり出すユニバーサルステップ(写真:トヨタ自動車)

ユニバーサルステップの地上高は220mmで乗降性は改善されるが、ステップが増えてまさに階段を登るようにしてクルマに乗らなければならないのだ。

なお、ユニバーサルステップは奥行寸法に乏しいため、踏み外さないように注意したい。

注意点3:目線が高く、左側面の死角も大きい

高いフロアにより乗員の目線が高くなれば、見晴らしが良くなる。しかし、その反面として、左側面の死角は増える。アルファード/ヴェルファイアは全幅が1850mmに達するため、左側面の死角は一層拡大しやすい。

そこで新型は、フロントサイドウインドウの下端を先代よりも30mmほど低く抑えた。また、スライドドア部分のウインドウ形状も変更して、視認性の向上を図っている。

フロンドドアはウインドウ下端が低くなっていることがわかる(写真:トヨタ自動車)
フロントドアはウインドウ下端が低くなっていることがわかる(写真:トヨタ自動車)

しかし、実際に乗ってみると、それらの恩恵は感じづらく、決して周囲が見やすいクルマであるとはいえない。このあたりはディーラーの展示車や試乗車で確認されるといいだろう。

注意点4:拡大した最小回転半径

小回りの利きの目安となる最小回転半径は、先代では5.6~5.8mだったが、新型はプラットフォームの変更などもあって5.9mに拡大した。先代よりも小回りが利かなくなり、転回時や駐車時で不便を強いられる。

購入を検討しているなら、ディーラーの試乗車やレンタカーなどで車庫入れや縦列駐車を試したい。このとき、左側面の死角や感覚のつかみやすさも併せて確認しておこう。

次ページ室内にも注意すべきポイントが
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT