「西部警察カラオケ」は"脱常識"から生まれた 熱烈ファンの社員が打ち破った業界の常識
カラオケは1995年をピークに利用者が激減。とくに若者離れが激しく、いかに若者を取り込むかが業界の課題となっている。そのため、アニメやゲームの世界をカラオケ部屋に再現したコンセプトカラオケルームなどの試みが始まっている。
一方の西部警察は、1979~1984年にかけてPartⅠ~Ⅲに分けてテレビ朝日系列で放送されたドラマだ。故・石原裕次郎さんや渡哲也さん演じるキャラクターの立った刑事たち、カーアクションや迫力ある爆破シーンなどが視聴者の心を強く引き付けた。毎週楽しみに見ていたというアラフォー、アラフィフ男性は多いことだろう。
西部警察のアクションは若者世代にも新鮮な驚き
そしてリアルタイムで見ていた世代だけでなく、今の若者世代にも西部警察のファンが増殖中だという。
西部警察のカラオケ化を企画したカラオケ事業大手の第一興商・制作本部の小倉博之さんは「今回の件を発表した際も、SNS等で『西部警察のカラオケ、マジでヤバイ!』などと若い人からの反響がすごかったんです」と、意外そうな面持ちだ。
「リサーチをしたところ、若い人も意外に知っているんです。『爆破と言えば西部警察だよね』という一種の符牒ができているようでした」(齋藤さん)。
その大きな理由として、西部警察のDVD化がつい最近だった、ということがあるかもしれない。
2012年から順次DVD化、2014年3月にPartⅠ~ⅢまでをそろえたコンプリートBOXが発売された。コンプリートBOXは全236話、ブルーレイディスク50枚組という大部のコレクションだ。さらにショットガンケースや最終回「大門死す……」の回に海に投げ捨てられたという設定の大門圭介が使用した警察手帳など、ファンにとってはたまらない特典グッズが7点ついて、19万8000円。完全数量限定で「2000人ぐらいから注文があった」という。
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