就職のために大学1~2年で何をしておくべきか?--就職・採用ファシリテーターに聞く
東日本大震災で大学4年生の採用活動が延期となり、就職選考はこれから本格化する。その一方で夏休みのインターンシップ申し込みを控え、大学3年生の就職活動が徐々に動き出す。就職を成功させるには大学1~2年時の過ごし方が重要だが、何をどうすればいいのかだろうか?SPI対策やエントリーシート(ES)の書き方、面接準備のような小手先の対策をしても意味はない。
「就職・採用・キャリア」に特化したファシリテーターで、(株)i4(アイフォー)社長の伊藤篤志氏に大学1~2年時にやるべきことについて聞いた。伊藤社長は早稲田大、横浜国立大学など複数の大学で全学年対象のキャリアサポートセミナーを実施している。
--就職活動において、部活やアルバイトがアピールポイントにならないと聞きます。学生は何をアピールポイントにすればいいのでしょうか?
何をアピールポイントにするかというより、まずは、充実した学生生活を過ごすことが重要だ。しかし、何をやるにしても漫然とやっていたというのでは評価されない。目標を持って、それに向かって行動し、やり遂げること。失敗しても、そこで考えて再び行動すればいい。PDCA(目標設定・実行・評価・改善)を経験していることが企業から評価されることにつながる。
PDCAができていれば、部活、バイト、学業、学生団体での活動などどれでもアピールポイントになる。ただ、目標は数値化しなくてはならない。数値化されていないと客観的に評価できない。
--充実した学生生活を過ごすにはどうすればいいですか?
充実した学生生活を過ごすきっかけ作りとして、社会人と触れ合うこと、普通の職場を知るということが重要だ。マスコミが取り上げる社会人とは、大成功した企業のトップか、生活に困るほど追い詰められた人か、両極端な場合が多い。
しかし、もっと普通の社会人や仕事についてに知っていたほうがいい。仕事といっても、学生は実態を知らない。例えば、営業といっても実際に何をやっているのかわからない。学生時代の早い段階で仕事の実態を知っておくことが学生生活の充実につながり、就活成功に至ると思う。