日本株は日銀金融政策決定会合後にどう動くのか 海外投資家の「爆買い第2弾」は本当にあるのか

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ここで海外投資家の「第1弾の爆買い時期」を、「中長期投資家」(現物売買が中心)と「短期投資家」(先物売買が中心)に分けて見ていこう。それはいずれ訪れるであろう海外投資家の「第2弾の爆買い」へのヒントが隠れているはずだからだ。

海外投資家の動向は現物に加え、先物も合わせて分析を

まず前者の「中長期投資家」は、3月第5週から6月第3週まで12週連続で大量買い越しとなったのが象徴的だ。一方、後者の短期投資家が連続買い越しとなったのは、ほぼ5月の1カ月間だけだった。

この海外投資家の現物・先物を合計した売買をみると、

・6月第1週(6月5~9日)まで10週連続の買い越し
 ・6月第2週(6月12~16日)に11週ぶりの売り越し
 ・7月第1週~第2週まで、2週連続の買い越し

だったことがわかる。7月26日現在、日経平均の今年の高値は前出のとおり、7月3日の3万3753円だ。こうした数字を初めて見た投資家は「東証はこんなわかりやすい指標を発表していたのか。もっと早く知っていれば、投資判断の手助けになったかも」と思っていただけると嬉しいが、残念ながら、相場はそんなに甘くない。

なぜなら東証が発表するタイミングは、実際の取引よりも1週間近く遅れるからだ。通常は翌週の木曜日の15時以降に「投資部門別株式売買状況」として公表されている。ただ海外投資家、国内投資家(法人、個人)などに分類されて需給がわかる便利な指標であり、ぜひ注目していただきたい。

具体的に今回の事例に当てはめると、海外投資家の中長期投資家の売買(現物中心)は6月第3週(6月19~23日)に売り越しに転じているが、この状況が、公表されたのは6月29日木曜日の15時以降で、すでに株価が下落に転じていたタイミングだった。実際の売買では、少しタイミングが遅れてしまう。

一方、海外投資家の短期投資家の売買(先物中心)は6月第1週に売り越しに転じていた。これが公表されたのは6月15日木曜日の15時以降であり、株価が直近のピークをつける前のタイミングだった。今回のケースでは、直近の株価のピークを見極める先行指標となったといえる。

このように、私は、海外投資家の現物売買だけでなく、先物売買も考慮してチェックすると、さらにマーケットの高安を見極める大きなヒントを与えてくれると感じている。

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