順調にお客様も増え続けている「DOT・TAILOR」は、「職人再生」という理念のもとさらなるアクションを始めようとしています。
「自社の工房を立ち上げる準備に入り、縫製職人を育てる体制を作り始めています。もちろん、職人さんが一人前になるには、10年はかかると言われています。だからこそ一刻も早く誰かがやらなくては、世界トップレベルの縫製職人さんたちの技術は途絶えてしまいます。自分たちができることを少しずつ始めていきます」
さまざまな業界の職人さんたちと一緒に仕事をしたい
そして、松井さん自身も新たなアクションを始めようとしています。ここまで一緒に苦楽を共にしてきた弟・陽介さんに「DOT・TAILOR」を任せ、「職人再生」の分野を広げようとしています。
「ドットテーラーの枠を超えて、さまざまな業界の『職人再生』という課題に向き合ってみたいと考えています。いいものがあるのに、売り方や高齢化の問題などを抱えている業界がたくさんあります。できれば、47都道府県のさまざまな業界の職人さんたちと一緒に仕事をしたいですね。47都道府県、メイドインジャパンプロジェクトですね」
今回の挑戦者、松井さんの挑戦ストーリーは決して美しいものではありません。むしろ、美しく見える高級オーダーメイドスーツサロンの裏側にこんな泥臭い挑戦ストーリーがあったのかと考えさせられるものです。しかし、真に挑戦をしたいと思うものへの辿り着き方は、人それぞれです。松井さんのように、藁をもつかむ思いでさまざまなものにトライした先に、人生の目標を見つける人もいるのです。
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