一方、スーパーマーケットを見てみると、まだまだ3分ものが多い結果だった。
全42品のうち、3分のものが29品。それ以上の湯戻し時間の商品は11品だった。やはりコンビニ各社が独自で仕掛ける本格カップ麺に長尺の傾向が多く見られる。
「時短」や「タイパ」という言葉が一般的になり、動画の倍速視聴が一般的になるなど、時間を節約したいというニーズが強い現代において、カップ麺の湯戻し時間が伸びているというのは興味深い動きである。
メーカー各社も、時間の短縮よりもカップ麺自体のクオリティーに重きを置いているということだろう。
55秒で完成という超タイパの良い一杯
一方、その動きに反するがごとく、超短尺のカップ麺も誕生している。
明星食品から発売されている「ザ・バリカタ55」は湯戻し時間55秒という前代未聞の短さを売りにしている。
6月に発売された、高円寺にあるとんこつラーメンの人気店「健太」監修のカップ麺もこの「ザ・バリカタ55」シリーズ。博多ラーメンの特徴である極細麺を忠実に再現し、55秒で完成という超タイパの良い一杯を完成させた。
「1分待ちの商品は、実は以前から発売されています。1997年に東洋水産から発売された『俺の塩』は当時から1分待ちでした。豚骨系のカップ麺で極細麺を使って短尺設定になっている商品も昔からありましたが、短いだけが売りだった印象です。バリカタというよりも芯が残っている麺でした。
その点、『ザ・バリカタ55』も含めて、最近の短尺カップ麺はだいぶクオリティーが上がっていますね」(野島氏)
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