デキる人ほど陥る「部下の管理が苦手」打開する技 「自分はできていたから」という考えは危険だ

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それに加えて、依頼時に稼働状況、余力、意欲の確認が必要です。

「担当プロジェクトが重なっていますが、このスケジュールでできますか?」

「サポートが必要であれば、チーム編成を手伝います」

このように、なるべく無理をさせない工夫と、負担軽減の配慮を忘れないようにしましょう。

任せるときに、良かれと思って期待をかけすぎてしまうこともあります。
「ピグマリオンの法則」でうたわれているように、期待されていると良い成果を出すのも事実ですが、過剰な期待はプレッシャーになってしまいます。

プレッシャーが大きすぎると感じたら、「失敗しても大丈夫」「つらくなったらフォローしますよ」といった言葉で和らげましょう。

Z世代が会社に求めていること

多くの経営者やマネージャーが、いわゆるZ世代と呼ばれる若い世代の育成に悩んでいます。今までと同じように育成してるのに思ったように動かない、何を望んでいるのかわからない、といった声をよく聞きます。

“古代の壁画に「最近の若いものは」という愚痴が書かれていた”という話があるくらい、普遍的な悩みです。

Z世代が会社や仕事に求めることは昔とは変わっています。

昇給や出世へのガツガツとした意欲はさほどなく、代わりに成長欲求が強まり、パーパス(存在意義)を重視する傾向があります。

そのため、面談やミーティングの際に、仕事の意義や目的を伝えておくことが重要です。「なぜその仕事をするのか」「どのように社会に役立つのか」というパーパス重視の思考に応えて依頼することが大事です。

ほかにも、「話をしっかり聞いてもらいたい」「頻繁な承認を求める」「多様性の尊重」「上司のやり方を押し付けられたくない」という傾向が見られます。

その場合にどうすればいいかなどは、本書に詳しく書いておりますのでご一読ください。

”君は舟なり、庶民は水なり”

これは、中国の古典にある言葉です。“君主は舟で、人民は水のようなものだ”ということです。

水によって舟は浮くことも転覆することもある。その地位に胡座をかいて威張るのではなく、人民を愛して大切に扱うべき、と示唆しています。

これは、ビジネスで上司と部下の関係にも当てはまります。

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