台湾有事シミュレーションに見る日本のジレンマ 中国によるサイバー攻撃に、日本はどう対応?
台湾有事シミュレーション
以下、番組での主なやりとり。
梅津弥英子キャスター(フジテレビアナウンサー):昨日の「台湾有事シミュレーション」について、小野寺氏は首相役として“事態認定”の難しさを話したが、こんなやり取りも昨日行われた。
このシナリオでは、中国のサイバー攻撃が台湾だけでなく、日本でも発生するという想定。政府や省庁のサーバーがダウンし、鉄道や航空のサイトが使用できなくなる。そして、沖縄電力や九州電力も被害が出てくる。さらには、九州の病院で停電が起きて、集中治療室が稼働できない状況に。さらには先島諸島周辺で海底ケーブルが切断されるなど、社会インフラの混乱が深刻化。この時点で首相役の小野寺氏は、中国によるサイバー攻撃と断定し、「アクティブ・サイバーディフェンス(積極的サイバー防御)」を試みる。小野寺氏は、サイバー攻撃にはサイバー攻撃で反撃をするということを決断する。一方、防衛省は、これらのサイバー攻撃を「武力攻撃開始の兆候」とみて、中国からの武力攻撃に備えて、全国の自衛隊をいち早く南西諸島へ展開するため、首相に対し「武力攻撃予測事態」を認定するよう要求するが、首相役の小野寺氏は、「現行法制の中でできる対応を」として、“事態認定はしない”判断を下した。