日銀会合前後で株価が乱高下したらどうすべきか 「割高な米国株」「買われすぎの日本株」は修正へ

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アメリカの株価に対して強気な見方が増えている。日本株に対してはどう考えればいいのだろうか(写真:ブルームバーグ)

世界の金融市場では、依然として不安定な動きが続いている。主要国の株価はこの約半月で見ると、先週はいったん反発に転じた国が多かったものの、その前の週は下落が優勢となるなど、まちまちだった。

そうした中で日本株は、7月初めまでは「買われすぎのうえにさらなる買われすぎ」を重ねてきた。そのため、その「ツケ払い」という形で、日経平均株価が一時3万2000円を割れる場面もあった。

アメリカの市場は楽観に振れすぎている

それでも、先週のアメリカの株価指数は2週前から持ち直し、堅調さを示した。この背景要因としては、12日に発表された6月の消費者物価指数が前年同月比3.0%の上昇にとどまり、5月の同4.0%から大きく低下、しかも市場の事前予想の3.1%をもわずかながら下回ったことが挙げられる。市場では「インフレ懸念とそれに伴う金利上昇懸念が剥落、安心感が広がった」と解説されているようだ。

加えて、同国の経済指標はここ1カ月ほど、総じて強いものが多い(5月の住宅着工件数、耐久財受注、新築住宅販売件数など)。そのため、株式市場には「アメリカの景気は強いが、金利は上がらない」といった、都合のいいところ取りの空気が広がっている。

また「リセッション(景気後退)はない」との論も、多く目につくようになってきた。

ただし、同国の連銀は今のところ、強固な利上げ姿勢を変えていない。11日には、ニューヨーク(NY)連銀のジョン・ウィリアムズ総裁が、フィナンシャル・タイムズのインタビューで、「これまでに実施した制約的な政策の効果がまだ十分に発揮されていない」「一部の金利に敏感な部門ではすでに効果が出ているが、(全体的に)効果が出るのはまだ先だ」と述べ、一段の引き締めの必要性を示した。

さらに、前述の消費者物価の公表後も、13日にはサンフランシスコ連銀のメアリー・デーリー総裁が「インフレとの闘いで勝利を宣言するのは実に早すぎる」とCNBCテレビで語った。

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