買い取り価格に不満が噴出。強制買い取りまでには波乱の可能性も。
『週刊東洋経済』7月10日発売号では「逆襲の銀行」を特集。金利上昇や株主圧力を受け、リテール改革でメスを入れる銀行などを特集した。
「配当は少ないし、TOB(株式公開買い付け)の価格も安い。少数株主に対して冷たいのではないか」
6月27日に都内で開かれたSBI新生銀行の株主総会。株主の一人は怒りをぶちまけた。この直前の23日まで、親会社のSBIホールディングスは子会社を通じ、1株2800円でTOBを行った。8月下旬には、少数株主の株式を強制的に買い上げるスクイーズアウトのための臨時株主総会を開く。
これらの手続きを経てSBI新生銀行は上場廃止になり、SBIと預金保険機構、整理回収機構の3者のみが株主となる。1998年に国から注入された公的資金のうち、未回収である3500億円の返済に向けて一歩踏み出した。2025年6月までに返済の具体的方法について合意する予定だ。
公的資金返済のネック
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