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きらぼし銀がメインバンクの座狙って打つ仕掛け 新たなファイナンスを駆使して取引先開拓

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金利収入の低迷を受け、専門知識を要する融資に成長を託す。

きらぼし銀行の看板
東京の地銀という特殊な立ち位置にあるきらぼし銀行(記者撮影)

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『週刊東洋経済』7月10日発売号では「逆襲の銀行」を特集。金利上昇や株主圧力を受け、リテール改革などでメスを入れる銀行を特集した。
週刊東洋経済 2023年7/15特大号[雑誌](逆襲の銀行)
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「何であんなに利益が出るんだ」。複数の地方銀行関係者が首をかしげるのは、東京の地銀、きらぼし銀行を中核とする東京きらぼしフィナンシャルグループだ。総資産6兆円と中規模地銀ながら、直近決算での本業利益(貸出金利息と役務収益の合計)は、地銀の中でもトップ10に入る。

高収益の立役者は、LBO(買収対象企業の資産を担保にした融資)やシンジケートローン、ノンリコースローンといった専門性の高い融資がもたらす、金利収入や手数料だ。「(きらぼしの活動が)かなりマーケットに認知されてきた。『この会社の課題を解決できないか』と、新規の取引先を紹介されることもある」。きらぼし銀行の高井航平・MF部長は語る。

ストラクチャードファイナンスは魅力

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