フェラーリとの戦い降りたランボルギーニの矜恃 「価値観のヒエラルキー」を設ける重要さ
競争がイノベーションを阻む時
――本書では他人の欲望を真似する「模倣の欲望」が競争を生んでいると論じていますが、資本主義においては競争が経済成長を促す面もあります。現在の資本主義を支えている競争は健康的な競争というより、欲望まみれの競争なのでしょうか。
競争自体は経済にとって非常に有益なものだと思います。競争という言葉はラテン語からきていて、「一緒に求める」という意味です。これはイノベーションのエンジンになりえますし、私たちをよりよくするために後押ししてくれるものでもあります。
一方で、競争にはネガティブな部分もあります。私は市場の力が偉大な善を生み出すと信じていますが、だからといって、ネガティブな形の競争がないわけではありません。どの企業も何らかの形で経験していると思いますが、競争のあり方がチャンスを逃す原因や、イノベーションを起こさない原因になっていることがあります。



















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