著名投資家ナヴァル・ラヴィカントの人生の掟 僕たちは与えられた限りある時間で何をするか

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ナヴァル:人生のどの場面でも、選択肢は3つしかない。いや、3つある、と言ってもいいかな。変えること、受け入れること、そしてそのままにすること。

自分の気分とパターンを予測するもの

ナヴァル:良くない選択肢は、変えようとして変えないこと、そのままにしようとしてそうしないこと、受け入れようとして受け入れないこと。

私たちの苦悩の大半は、そうした葛藤や嫌悪が原因だ。私の頭の中で最もよくこだまする言葉は、受け入れろ、だ。

「5匹のチンパンジーの理論」を知ってるかな?

動物学では、どのようなチンパンジーでも、彼らが最も多く行動をともにする5匹のチンパンジーを見れば、その気分と行動のパターンを予測することができる。

君も自分に適した5匹のチンパンジーを慎重に選ぶことだ。

物理学とロシア人のギャングから学んだこと

ナヴァル:誠実であることの大切さをいろんな場所で学んだ。

物理学について言うと、子どもの頃、私は物理学者になりたくて、リチャード・ファインマンに傾倒していた。

技術的なものもそうでないものも、ファインマンに関する本をできるだけたくさん読んだ。

彼はこう言っていた。「決して自分をだますな。自分というのは最もだましやすい人なのだ」

物理学の基礎知識はとても重要だ。物理学の世界では、真実を口にしなければならないから。妥協したり、交渉したり、八方を丸く収めたりできない。

方程式が間違っていたら、何事もうまくいかない。真実は、総意や人気で決まるものではない──その逆であることが多い。

だから、人生においても科学のバックグラウンドは重要だと思っている。

2番目はロシア人のギャングからだった。

私はニューヨークの荒っぽい子どもたちに囲まれて育った。実際に、ロシア人のギャングだった人もいた。

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