株価急騰!日本人が「投資しないリスク」はあるか 日経平均株価が33年ぶり3万3000円台回復

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とりわけ、日本では急激な円安が進み、資源や食料品を海外からの輸入に依存しているため、日本のインフレは今後も続くと懸念されている。インフレが続けば、賃金も同時に上昇して人々の暮らしは好転するのではないか、と思われがちだが、残念ながら日本では約3分の1が高齢者であり、賃金上昇の恩恵を受けないグループが大きく存在している。預貯金を取り崩して生活費の足しにして生活する人が数多く存在するということだ。

日本銀行がゼロ金利政策=大規模金融緩和を取り続けている以上、預貯金からの利息収入は期待できない。国内外の株式市場や海外の高い金利の金融商品に投資するしかない。為替が急激に円安に振れて、アメリカや欧州が経験した年10%前後のようなインフレ率になったときに、日本の「預貯金信仰」は崩壊することになるかもしれない。しかしそのときにはすでに遅いはずだ。

とはいえ、金融庁などが推し進めてきた「預金から投資へ」といった流れは、一向に改善される気配がない。33年ぶりに日経平均株価が値を戻しているとはいえ、個人投資家による買いが旺盛になっているわけではなく、これまで同様に外国人投資家による買いが株価を押し上げているだけのようだ。

投資への理解度が不足している、といってしまえば単純だが、やはり日本の国民性が「投資行動」を邪魔していると言わざるをえない。投資の基礎知識については、金融庁の「投資の基本」というホームページを見ていただきたいが、「理屈ではわかっていてもできない」ということだ。

投資しないのではなく投資できない?

では、なぜ日本人は理屈でわかっていても投資ができないのか……。そこには学校教育の場での投資教育の決定的な不足がある。最近になって、高校の家庭科の授業に金融教育がカリキュラムとして導入されたものの、圧倒的に遅すぎた。

さらに、親の世代も含めてお金を話題にすることを遠慮する価値観が定着しているのも大きなマイナスだ。日々、新聞やテレビで投資の失敗や金融犯罪のニュースが繰り返し報道されるのもひとつの原因と言われる。

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