資産運用「全然しない人する人」で"7800万円"差も "年収400万円"の共働き世帯で「1億円達成」も

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ケイ:住居費はどちらも月13万円、35年の累計額は約5500万円で同じだよね。

アカリ:それにしても、35年の住居費が約5500万円ってすごいですね。さっきの月6.6万円、35年の積立元本が2800万円だから、ほぼ倍か……。

ケイ:一般的に、住居費は家計の最大の支出項目だからね。

アカリ:持ち家か賃貸って、誰しも一度は考えますよね……。

ケイ:だからこそ、枝葉は除いて、幹の部分で考えることが大事なんだ。

持ち家と賃貸では、初期費用、税金、修繕費、更新手数料など、お金のかかり方が違ってくる。

ただし、ネットなどでいろいろと調べていくとわかると思うけど、どちらに住んだとしても、長期には「家計から出ていくお金はあまり変わらない」という意見に落ち着く。

アカリ:じゃあ、どっちでもいいともいえるのかな。

ケイ:いや、ところがそうでもない。35年後の資産額は、持ち家派の家族Aが3000万円、賃貸派の家族Bが0円となっている。

家族Aの毎月の住宅ローン返済は、住宅という資産が銀行から自分へと少しずつ移動していくようなもの、対して家族Bの家賃支払いは、資産形成という意味では何も残らないんだ。

毎月出ていくお金、つまりフローが同じでも、裏側にあるストックの推移が違うわけだ。

持ち家or賃貸は「フロー」と「ストック」の視点が必要

アカリ:フローとストック?

ケイ:家族Aは東京で4000万円の戸建て住宅(内訳は土地が3000万円、建物が1000万円)を購入した。35年後には古くなった建物の価値はほぼゼロになるけど、土地の3000万円が資産、つまりストックとして残ると考えた。

家族Aのローン返済月額13万円のうち、平均すると約10万円が元本返済、3万円が利息に充てられる。

つまり、10万円は返済ではなく、自分の資産をコツコツと貯めているようなもの。そこから建物の価値の下落分を引いた月約7万円は、自宅に住みながらコツコツと資産(ストック)を貯めていることになる。

アカリ:住宅ローンは借金の返済だけど、返済が終われば不動産という資産がしっかり残りますよね。持ち家が資産になるという考え方も、さっきの金融資産と同じで、ほったらかすだけでコツコツと資産がたまっていくわけですね。

ケイ:うん。ただし、地方にいくほど土地と建物の価値の割合が逆転するので、住宅ローンの返済でストックをためるのはむずかしくなる。その点は注意が必要だね。

あと、どういうライフスタイルが自分にとって「幸せ」かは、このフローとストックの「お金」の話より大事だからね。

次ページ長期でコツコツ、金融資産と不動産資産の二刀流!
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