「アルケミスト」著者パウロ・コエーリョの仕事術 スランプを乗り越え書き続けるための秘訣とは

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自分の心や魂を表現して、あなたは「1人じゃないよ」と語りかける本を書きたいとパウロ・コエーリョ氏は語ります(写真:grandfailure/PIXTA)
世界最高の作家が、書き続けるために意識しているのはどんなことだろうか。
『「週4時間」だけ働く。』の著者として知られるティム・フェリスが、現代のパイオニア106人に成功の秘密を聞きまくってまとめたベストセラー『巨神のツール 俺の生存戦略』。
自分らしく生きるための深いヒントとノウハウがたくさん詰まった本書の『知性編』の中から、『アルケミスト』などの世界的ベストセラー作家パウロ・コエーリョの仕事術を紹介しよう。

パウロ・コエーリョの朝のルーティンは?

(ティムから)パウロ・コエーリョは、私のインスピレーションの源だった。『アルケミスト』や『ザ・スパイ』など、世界的影響力を持つ彼の作品は、70以上の言語に翻訳されている。

彼は信じられないほどコンスタントに本を書き、2年に1冊の頻度で出版している。

巨神のツール 俺の生存戦略 知性編
『巨神のツール 俺の生存戦略 知性編』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

あまり知られていないが、世界で6500万冊を超えるベストセラーとなった『アルケミスト』は、当初はブラジルの小さな出版社から出され、900冊しか売れなかった。

しかも、彼らは再版を断ったのだ! 

次の作品『ブリーダ』が出版されて初めて、『アルケミスト』は急に売れ出した。

パウロはブラジル生まれだが、今はスイスのジュネーブに住んでいて、そこでこの原稿の録音をした。

ティム:朝と昼のルーティンは?

パウロ:もちろん、パソコンの前に座る。頭の中では本のことを考えているけど、まずはそれを先延ばしにする。

朝はメールやニュースなど、あらゆるものをチェックして、しばらく座って自分と向き合う。3時間ほど自分に言い聞かせる。「いけない、いけない。あとで、あとで」。

そして、そのすぐ後に「やっぱり腰を落ち着けて30分だけ書こう」と言い聞かせて――自分のメンツをつぶさないために――書き始める。

次ページ儀式としての「先延ばし」
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