新大久保駅「コリアタウン」だけでない街の素顔 表通りの喧噪とは対照的な閑静な住宅地も

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新大久保駅
JR山手線の新大久保駅。2020年に新駅舎に生まれ変わった(筆者撮影)
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大久保とは「大きな窪地(低くなっている土地)」が由来とされ、全国どこにでもある。駅名としても、東京都新宿区のほかに、JR神戸線(兵庫県明石市)、奥羽本線(秋田県潟上市)、近鉄京都線(京都府宇治市)と、全国に4つも存在する。会社名を冠した京成大久保駅(千葉県習志野市)などもあり、もっとも一般的な地名の1つであろう。

大久保駅の19年後に開業

東京都新宿区に大久保駅ができたのは1895年。ただし山手線にではなく、現在の中央・総武緩行線の前身に当たる甲武鉄道(御茶ノ水―八王子間)の駅であった。

山手線は開通済みであったが当初は駅がなく、大久保駅から400mほどのところに新大久保駅が開業したのは1914年11月15日だ。1909年に上野―田端―新宿―品川―新橋間が電化されて電車が走り始めたゆえ、電車の加減速性能の高さを活用して、利便性を向上させるために増設された駅のうちの1つだ。高田馬場、五反田、鶯谷に続いて誕生している。

新大久保駅、大久保駅の所在地は新宿区百人町だ。ただ、開業時の地名は大久保村の大久保百人町であったから、大久保村を代表する駅として命名されたと解釈すれば不自然ではない。

大久保駅
新大久保駅に近い中央線大久保駅(筆者撮影)
新宿の百人町
新大久保駅・大久保駅一帯の町名は百人町(筆者撮影)
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