新宿駅「小田急百貨店」見守り続けた西口の大変貌 本館は9月末で営業終了、跡地には超高層ビル

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新宿駅西口の小田急百貨店新宿店本館。再開発を前に9月末で営業を終える(記者撮影)
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世界一の乗降客数を誇る新宿駅は、山手線や中央線などJRの主要路線だけでなく、小田急電鉄、京王電鉄、東京メトロ、都営地下鉄の各路線が乗り入れる巨大ターミナルだ。2020年に東西自由通路が完成して“ダンジョン”の攻略法も少しわかりやすくなった。

駅の東側は歌舞伎町に代表される繁華街が広がり、昼夜を問わず、大勢の通行人でにぎわっている。一方、西側は東京都庁や住友ビル、三井ビル、センタービルといった超高層ビルが建ち並び、いかにも「大都会」といった景観が広がる。

新宿西口で大規模再開発

西口から眺めると、シンボル的存在だった明治安田生命新宿ビルや新宿スバルビルが解体され姿を消すなど、大規模な再開発計画で見慣れた風景が一変している。地下ではレストランやカフェが入っていた「メトロ食堂街」が2020年9月末に閉館した。

小田急百貨店新宿店本館も2022年9月末で営業を終了することが決まった。小田急新宿駅と一体になった巨大な建物は「凸」のような外観で中央が14階まであり、12階以上はレストランフロア。“両肩”部分は8階までが売り場で、北側には屋上広場がある。1階は中央の大階段を挟んで北側が有名海外ブランドのブティック、南側は小田急線の西口地上改札になっている。駅南口と結ぶ新宿ミロードのモザイク通りを挟んで京王百貨店がある。

本館跡地では、地上48階・地下5階、高さ約260mという超高層ビルの工事が、2029年度の完成を目指して始まる予定だ。事業主体である小田急電鉄と東京メトロは発表資料で「高層部にはハイグレードなオフィス機能、中低層部には新たな顧客体験を提供する商業機能を備え、新宿グランドターミナルの一体的な再編を象徴する大規模開発となります」と説明している。

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