「うつ病の原因は疲労」と言えるこれだけの理由 「うつかも」と思ったら心を強くする必要はない
「最近仕事がまわらなくてつらい」「悲しくもないのに涙が止まらない」「なぜかずっと不安が消えない」。こういった悩みのほとんどは、実は「疲労」から始まっています。だからこそ生きづらさを感じたときに必要なのは、「心を強くする方法」でも「自己肯定感を上げる方法」でもなく、とにかく「何もしない」こと、つまり休むことだと心理カウンセラーでNPO法人メンタルレスキュー協会理事長の下園壮太氏は言います。
ただ、忙しい現代人にとって休むのはとてもハードルの高いことです。本記事では、下園氏の新刊『全部うまくいかないのはわたしが頑張りすぎるから』より一部抜粋・編集のうえ、心や身体の不調を感じたらどうしたらよいのか、詳しく解説していきます。
疲労がたまると心も不調に
「うつは疲労から始まる」と聞いて、どう思いますか?
「うつって、体じゃなくて心の問題でしょ?」
「私の悩みはもっと根深い、休みぐらいで解決するわけがない」
「疲れるようなことはしていないし……」
「そもそも私はうつほど深刻ではない」
そんなふうに思う人も少なくないでしょう。
日常的な不安や漠然とした生きづらさ、自分への嫌悪、また体調不良などを感じていても、多くの場合、自分の性格や対処が悪いから、あるいは他者の悪意、社会の歪み、不運のせいだと考えている人が多いと思います。
しかし、実はほとんどの場合、少しずつ蓄積されたかなり深い疲労(蓄積疲労)が関係しているのです。ただ蓄積疲労は自覚しにくいため、表面にある心身の不調と結びつけにくくなっています。
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