「うつ病の原因は疲労」と言えるこれだけの理由 「うつかも」と思ったら心を強くする必要はない
ここで一度、最近の自分を振り返ってみてください。
「前はもっとできていたのに……」と思いながら、積み上がっていく仕事の山に苦しめられていませんか? 仕事がまわっていないのは明らかなのに、「前はできたから」と一人でこなそうとしていませんか?
「人に振り分けるほうが手間になる」「誰かに頼んだら迷惑がかかる」「これくらいできなきゃ恥ずかしい」……そんなふうに考えていたら、すでにかなり疲労が蓄積しているかもしれません。
疲れた状態では、体調が崩れ、集中力がなくなり、思考・感情に偏り(やたら不安になり、やたら自分を責め、やたら自信がなくなる)が出てきます。
そして体調不良と集中力の低下で仕事がまわらなくなり、それを偏った思考・感情で受け取るので、疲れが原因とは思わず「これくらい一人でできなきゃ!」と自分を追い込んでしまうのです。
最終的には「この作業を断ったら会社を辞めさせられるのではないか……そうなればもう人生終わりだ」など極端な思考まで出てくることもあります。
偏った思考は、目の前のトラブルを能力不足のせい、努力不足のせいなど、自分の責任と考えさせるので、「自分は疲労している」とは気づきにくいものです。
単に体が疲れているのに、「いやいや、まだやれる。もっと頑張らなきゃ」と活動し続ける。その結果、さらに疲労がたまってますます仕事ができなくなり、ネガティブな感情があふれかえってしまう……。これが、現代人がうつになっていく過程です。
以前はできていた仕事がまわせなくなっているのは、あなたの能力不足や努力不足のせいではなく、単に疲れがたまっているから。
徹夜した次の日の仕事は捗りますか?
10km走った直後に会議に参加して集中できますか?
生きづらい、苦しいと感じている人はまず、「私は疲れすぎているのかも?」と思ってみるところから始めましょう。
元気が出ない、うまくいかない、やたら不安だ……。
そんなときは「私、疲れてる?」と疑おう。
疲労は3段階でたまっていく
うつの始まりは疲労から、といっても「疲労→うつ」と一足飛びにいくわけではありません。疲労がたまってうつの症状が出るまでの経過は、大きく3段階に分けられます。
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