日本一お寿司を食べまくる意外な街の名前 あの「大国」が抱く海への郷愁と食の習慣
波の出るプールや、全長200mで6回転するスライダー、全長150mで3回転するスリル満点のスライダーなどなど楽しいプールがそろっており、宇都宮市民の水遊びニーズを満たしてくれる。かつては、鬼怒川をビーチに見立てた「鬼怒ふれあいビーチ」なるものも存在した。これは雨で川が増水する度に砂が流されるため、2009年に廃止されてしまったのだが。
また海がないにもかかわらず、栃木県立で「とちぎ海浜自然の家」という海辺の合宿施設を茨城県に建設したりと、小さい子供を海に触れさせようという運動に力を入れているのがわかる。
そして、海なし県栃木には魚市場まである!「栃木県中央卸売市場」では本マグロの解体ショーも行われており、それを見ようと今でも行列をつくるほど。宇都宮市民は海への憧れが強い上、海の魚も大好きなのかもしれない
寿司はかつてファースドフードであり、保存食だった!
実はある歴史的な事実も関係しているという。かつて冷凍技術のなかった時代、海から離れた内陸の土地では、海で採れた魚を新鮮なまま食べることができなかった。
そこで、少しでも長持ちさせるために生まれたのが保存食である寿司だった。マグロは醤油につけて、光り物は酢でしめる。その文化がこの地で浸透し、同時にさまざまな種類の寿司を食べる習慣が根付いたと考えられている。それ以来、内陸部の寿司は、海の幸を味わえるごちそうとして定着したのだ。江戸前寿司には新鮮な魚ではなく、熟成させた魚を使っていた歴史もあるらしく、寿司はファストフードであると同時に保存食だったとも言われている。
海に面していないからといって、寿司を食べないとは限らない。むしろ内陸地だからこそ、日本一寿司を食べる町が生まれたのだ。
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