「40代で老害」当てはまると危険な「2つの傾向」 老人脳にならないための簡単で有効な対策

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これは、加齢とともに脳機能が衰えていくことで起きてくることですが、「老害」と呼ばれる人たちには、さらに次の特徴があります。

「脳の老化」で起こること

老人脳が加速して「老害」になってしまう人は、「客観・抑制脳」と「共感脳」の2つが老化していると考えられます。この2つの脳機能が低下すると、どんなことが起こるのでしょうか。

①「相手の気持ちを読む力」が衰える

この能力はハーバード大学の研究で48歳をピークに衰えていくことがわかっています。初期症状としては、人の目が気になるかどうか。というポイントがあります。

たとえば、若いときは近所のコンビニに行くのにもちゃんとした外着で行っていたのが、だんだん着替えるのが面倒になり、家着のままで外出したり、さらに進むと、寝間着のままで行ってしまったり……そんなこと、ないでしょうか。

これは、人目が気にならなくなることで起きます。

さらに進行すると、人に対して無配慮な人、「失礼な人」になったりします。

たとえば、列に割り込む人、電車で人を押しのけて我先に座ろうとする人、ソーシャルディスタンスを無視して近づいてくる人、自分のことばかり主張する人……。

これは、高齢の人に限った話ではありません。若い人でも、電車の中で音漏れを気にせず音楽を聴いている人は共感脳の働きが弱っています。

②自分の感情を抑えられない

すぐにイライラする、自分の感情を抑えられない。

人の言うことを疑いもせず、すぐ信用してしまう。

日常でミス、間違いが多発する。

これらは脳の抑制ができていない、脳が計画を立てられない、そんなタイプの老人脳で、脳の司令塔である前頭前野が衰えている可能性があります。

お店で店員さんにぞんざいな態度をとっている人は、まさにこのタイプ。

また、オレオレ詐欺に引っかかってしまうような人も注意です。

人を適正に疑うことが苦手になり、ついつい信じてしまう。複数の視点から物事を見られなくなっている危険な状態で起こります。

計算のミスや運転中の不注意、予定のすっぽかしなど、注意や意識が行き届かずに間違いを犯してしまう人も、このタイプになります。

この2つの脳機能が低下していくと、いわゆる失礼な老人、キレる老人の誕生です。家族に横柄な態度をとったり、お店で店員さんに乱暴な言葉を使ったり、自分の思いどおりにならないことにキレたりします。

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