教育において「ChatGPT」はどんな可能性を持つか 生成系AIと対話しながら学習するようになる?

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もちろんこれからもAIの性能は上がっていくでしょうが、こうした基本的な構造は変わらないのではないかと思います。ですから、超優秀な検索エンジン・コスパのいい秘書を得られたという感じです。

チャットGPTに代表される生成系AIは、Googleに代表されるネット検索が既にそうであるように、生活でも仕事でも必需品になるでしょう。でも、こうした未知のデバイスやサービスが登場したとき、大人はとにかく子どもから遠ざけたくなります。これはスマホ・タブレット・ライン・ユーチューブなどの登場時を思い起こせばわかります。

子どもの利用には大人の適切な理解が必要

でも、それでも子どもは必ず使いますし既にもう使っています。遠ざけたいという気持ちもわからないではありませんが、それはそもそもできない話です。「使うな」と言っているだけだと、子どもは大人に隠れて使うようになります。大人の適切な関わりがなく使う場合、子どもにはメリットよりもデメリットが多くなってしまう可能性があります。

ですから、子どもが適切かつ上手に使えるように大人がしっかり関わっていく必要があります。「どう使うべきか?どういう使い方はいけないのか?メリットとデメリットは何か?」などについて、大人もまだよくわかっていないわけで、子どもたちと一緒に考えながら進めていく必要があります。

「わからないことをすぐチャットGPTに聞いたり、作文やレポートを書くのに使ったりしていると思考力が育たなくなる」という人もいます。でも、私はそうとは限らないと思います。先述したように、出てきたものをもとにして、その上に新しいものやオリジナルなものを作っていくようにすればいいわけです。

ネット検索が出始めた頃も、「検索に頼っていると調べる力や思考力が衰える。図書館で調べよ。百科事典で調べよ。自分の頭で考えよ。検索は禁止だ」と言う人はいました。でも、今そんなことを言う人はいません。生成系AIがネット検索の異次元のバージョンアップ版だとすれば、同じようなことになるはずです。

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