職場で「気を使いすぎる人」を蝕む恐怖心の正体 人からの評価が気になったり、働きづらい理由

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職場で気を使いすぎていませんか?(写真: takeuchi masato / PIXTA)
何かと気を使う場面が多い、社会人。しかし、気を使いすぎて身動きが取れなくなってしまう人、仕事でもパフォーマンスが低下したり、気を使っているのに「気を使えない」と正反対の評価をくだされて苦しんでいる人は実は少なくありません。こうした症状は専門的には「過緊張」「過剰適応」と呼ばれます。『発達性トラウマ 「生きづらさ」の正体』を上梓した公認心理師のみきいちたろう氏が解説します。

気を使いすぎることは、従来は、個人の能力や性格として考えられていたり、重い場合は大人の発達障害では?と捉えられることがありましたが、最近はトラウマが原因ではないかと考えられるようになってきました。本記事では、身近な症状である過緊張、過剰適応についてご紹介したいと思います。

人前に立つと頭が真っ白になる

営業課長の40代の剛さんは、緊張しやすいことに悩んでいます。例えば、会社の朝礼でいつも手や背中に汗をかきながら話をしています。頭が真っ白になって何を言っているかわからなくなることもしばしば。

一方、同僚や上司は涼しい顔で最近あったことをユーモアも交えて伝えています。自分も同じように話そうとしますが、なかなかうまくいきません。特に今は部下もいることから、余計に意識してしまいます。期初の方針発表会で発表をしないといけないのですが、いつもなんとか乗り越えてヘトヘトになります。

最近、疲れもあって整体に行ったところ、「剛さん、自然体ってわかりますか?」「いつも力が入っていますよ」と言われたそうです。そのことがきっかけで、自分は自然体やリラックスがわからない、ということに気がついたといいます。

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