皆がまねできる、「東大生の頭よくなる習慣」の正体 東大に受かる人の共通点を人気予備校講師が伝授

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2015年、それまで30年間トップシェアだった長野県を抜いて、東京都がブルーベリー収穫量トップになりました。東京って、ブルーベリーのイメージはないですよね。なぜこんなことが起こっているのでしょうか。

ブルーベリー農家さんたちは、実はブルーベリーの生産以外にも、意外なことをしてお金を稼いでいるのです。それは「観光農園」です。ブルーベリー狩りやブルーベリーの収穫体験を実施しているのです。

カップルや家族連れで収穫体験ができて、しかも農園によっては「獲った分を食べ放題」として売っているところもあります。そして、やはりこういう観光は、お客さんを集めやすい地域が一番です。人口の多い東京近辺だとお客さんが集まりやすく、観光地として適しているというわけですね。

東京にはケーキ屋や喫茶店が多い

もう1つ考えられる理由があります。東京にはケーキ屋さんや喫茶店が多いということです。人口に加えて富裕層も多い東京では、高級なケーキ・お菓子などのお店が多いのです。そしてこれらのお店では、ブルーベリーを使ったケーキやパフェ・フルーツの盛り合わせなどを提供しています。東京は他の道府県に比べてブルーベリーの需要が多いわけですね。

『「ドラゴン桜」式クイズで学ぶ東大思考 なぜブルーベリー農家は東京に多いのか?』(星海社新書)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

このように、いろんな答えが考えられて、いろんな知識の広がりがあります。「なぜ」という問いを考えるというのは、思考の幅を広げ、想像力を広げ、論理的な思考力を育んでくれる、まさに「頭がよくなる行為」だと言えるのではないでしょうか。

というわけで、みなさんもぜひ、「なぜ」と考えてもらえればと思います。もちろん最初は「なぜ」と考えるのも一苦労で、「何を『なぜ』と考えればいいんだ?」と思うかもしれませんが、そんなときには、過去に面白い切り口で「なぜ」と問うていた問題を探してみればいいのです。

それこそ東大入試はそうした「頭がよくなる『なぜ』」の宝庫だと言えますし、過去に出版された書籍の多くは「なぜ」が起点になっている場合も多いです(『さおだけ屋はなぜ潰れないのか』(光文社新書)など)。ぜひそうしたものに触れてみてください。

宇野 仙 駿台予備校地理科講師

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うの たける / Takeru Uno

1978年、北海道旭川市生まれ。慶應義塾大学商学部を卒業し、Z会東大進学教室講師や河合塾地理科講師を経て現職。「知識より知恵を」が最大の信条。「なぜそうなるのか」「他に考えられる事柄はないのか」を受験生と対話しつつ、社会に出てからも役に立つ論理的思考力や多角的・多面的な考察力を地理の授業を通して伝えている。著書に『センター地理B 最速攻略法』(旺文社)『大学入試 地理B論述問題が面白いほど解ける本』『地理B 早わかり要点整理』(ともにKADOKAWA)、『ぐんぐんわかるセンター地理B』(駿台文庫)がある。

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