売上3.5倍に「すかいらーく」そば専門店の正体 埼玉県白岡市「ステーキガスト」からの業態転換
こちらの説明は後ほどにして、そば以外のボリュームたっぷりメニューにもコメントしておこう。
「肉めし」(税込1000円)は牛すじやみすじなどをしょうゆだれで煮込み、ごはんの上に載せたメニュー。
こってりした、見た目を裏切らない味わいだ。
なお、よく味がしみ込んだ豆腐も添えられている。肉ばっかりにならないのはカロリー視点ではありがたい。
「特製ロースかつ丼」(税込700円)は手揚げのとんかつを使用したもので、歯でなんなくかみ切れるやわらかさが特徴。
なお、肉めしやとんかつは塊肉ごと仕入れ、カットから店内で行っているそうだ(取材時)。
業績については前述の通り、前店比3.5倍と見込み以上の結果を得ている。また八郎そばより単価の高いステーキガストに比べてだから、客数にするともっと増えていることになる。店舗のグランドオープン日には行列ができ、その日中満席状態だったとのこと。
現在もランチ時はウェイティングがかかるほどだが、回転が早いので待ち時間は短い。30分以内に済ませる人が客の8割を占めるそうだ。平日昼は近隣の工場で働いている人など、リピーターが多い。夜はファミリー層など幅広い客層が訪れる。
想定外だったが、シニアの客も多く訪れる。ライスを少なくしたいなどの要望もあり、メニューを検討中だという。
現在までに20ブランド以上を展開
この八郎そばは今後もロードサイドや駅前小型店舗として出店の見込みだ。
さて、すかいらーくグループでは現在までに20ブランド以上を展開。その中には、今回の八郎そばや、2月にオープンした飲茶業態「桃菜」などの新しいブランドも含まれる。
いつの間にここまで増えたのだろうか。久保木氏によると、「そもそもすかいらーくは時代やニーズに合わせた業態開発を行うことで成長してきた」グループなのだという。
たしかにグループ名の「すかいらーく」といえばファミレスの先駆者的存在。和洋中のメニューを取り揃え、家族で行ける店がコンセプトだった。
そのすかいらーくが、バブル崩壊とともに起こった低価格ニーズの影響を受けた結果、コスパを強く打ち出したガストへと切り換わってきたわけだ。
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