声優の花江夏樹さん「多忙でも明るい仕事観」 仕事が楽しいと思える理由、役との向き合い方
――中国アニメの日本市場での可能性はどう見ますか?
日本アニメでも中国アニメでも、大規模から小規模までいろいろな作品があって、それぞれどのくらいの予算や制作労力を費やしているかはありますけど、そのなかで人気を得ている作品は、やはり面白いからだと思います。日本だから、中国だからということではないと思いますね。
――花江さんは昨年、bilibili動画で公式アカウントを開設され、すでにチャンネル登録者数は37.2万人です。
海外のいろいろな国のファンのみなさんからたくさんメッセージをいただいているんですけど、これまではあまりイベントなどで外国へ行く機会がなかったんです。
海外のファンのみなさんへの情報発信や交流をしたいとずっと思っていたところで、たまたまチャンネル開設のお声がけをいただきました。多くの方に見ていただけて大変ありがたいです。
イメージが定着することは光栄なこと
――出演された作品には長く人気を誇るものも多いですが、花江さんに1つの役柄のイメージが定着して、ほかの役柄を演じにくくなるような危惧はありませんか?
とくにありません。イメージが定着するのは光栄なことです。僕も子どものころは好きなキャラクターの声優さんに会えたときは、そのキャラクターに会ったように感動しましたし、自分もそう思われたいとずっと思ってきました。ほかの作品でも「花江さんと言えばこのキャラ」って言っていただけるのはすごくうれしいです。
ただ、ほかのキャラクターを演じるときに「特定のキャラクターと声のトーンがかぶっているから、あえて違うトーンにしよう」ということは決してしません。そのキャラクターにいちばんマッチする声を選ぶだけ。そこでかぶることに気を遣って変えて、キャラクター本来の魅力が損なわれてしまうのがいちばんよくない。
極端な話、アニメをまったく見たことがない人が初めてその作品を見るときに、そのキャラクターの声が合っているか。そこだと思います。
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