社員のやる気を下げる「人事評価制度」の落とし穴 1万社以上を見てきて気が付いた失敗パターン
人事評価制度の整備や改善は、実は社員のモチベーションを上げるための取り組みではなく、本質的にはモチベーションを下げないための取り組みです。
そこを誤解してしまい、人事評価制度を整備・改善することで社員のモチベーションを上げようとするケースが多くあるのですが、これは、もっともよく見られる「落とし穴」パターンのひとつです。
仕事に対してやる気を失う理由
有名なハーズバーグの動機づけ・衛生理論では、人間の2種類の欲求(動物的欲求と人間的欲求)について、それぞれに「仕事へのやる気を増大させる動機づけ要因」と「仕事に対してやる気をなくす衛生要因」をまとめています。
以下はハーズバーグの動機づけ・衛生理論(1959年)です(※外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)。
この理論で言う「仕事に対してやる気をなくす」とは、言い換えれば「満たされないと腹が立つ」ということです。ただし、腹が満たされたところで、やる気は上がらない状態です。
このような状態をつくる衛生要因のひとつに「処遇(待遇の仕方)」、いわゆる人事評価制度があります。
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